アレルギー・ヘルスケア119番

鼻炎やアレルギー、アトピーや健康全般についての情報サイト。

*

アレルギー性鼻炎から関連する恐れのある病気-「副鼻腔炎」

      2017/01/27

アレルギー性鼻炎から関連する恐れのある病気-「副鼻腔炎」

概要

「副鼻腔炎」とは鼻の周りにある骨である副鼻腔という空洞部分に炎症が発生し、鼻づまりや鼻水など様々な症状が発生するものの事をいいます。

副鼻腔炎には「急性副鼻腔炎」「慢性副鼻腔炎」の二つの症状があります。

急性副鼻腔炎は風邪やインフルエンザウイルスへの感染などによって引き起こされる副鼻腔炎になります。

風邪やインフルエンザによって鼻腔の粘膜が腫れる事により、その奥にある副鼻腔への入口が塞がってしまい、空気の流れが悪くなります。

そうなると副鼻腔の中の圧力が変化し、痛みを生ずることがあります。

また、副鼻腔の中で細菌感染が発生してしまった場合には濃い鼻水が出たり、発熱したりしてしまい、さらに痛みが増す事になります。この段階を急性副鼻腔炎と呼んでいます。
一方、慢性副鼻腔炎では痛みはほとんどありません。

その代わりに鼻水が出る、鼻が詰まる、においが分かりにくいなどの症状が現れる事があります。そのため、風邪やアレルギー鼻炎と間違われやすい傾向があります。

しかし、このような症状が1か月以上続いている場合には一度慢性副鼻腔炎を疑って病院の耳鼻咽喉科で診察を受けた方がよいでしょう。

まず、その症状が細菌感染によるものなのか、アレルギーによるものなのかなど原因を特定してから適切な治療を受けるというのが大切な事になります。

症状

急性副鼻腔炎になると頭痛や顔面痛のような急性炎症症状が発生します。

そして、この症状は通常1~2週間で治ります。

また、まれに急性副鼻腔炎になった場合には視覚異常が発生する事があります。

目に近い副鼻腔の部分で炎症が発生した時にこのような症状がみられる事があります。

視覚異常が感じられた時は一刻も早く病院を受診するようにしましょう。

慢性副鼻腔炎になった場合に引き起こされる症状は様々です。

まず、粘膜がはれ上がってしまう事により鼻づまり、いびき、嗅覚低下などの症状が発生します。

そして、鼻から空気を取り入れる事が出来ないため口呼吸中心で呼吸するようになった結果、咳をするようになったり、のどを痛める事が多くなります。

特に睡眠時に口呼吸をするようになると、朝起きると喉がガラガラになっていたり、のどに痛みを感じる、声がかれてしまう等の症状が発生するようになります。

また、睡眠時にしっかりと睡眠をとって休息を出来ていない事から、集中力の低下やいらいら、頭重感などの症状が引き起こされる事になります。

またうみが溜まって副鼻腔の圧力が上がると頭痛や頬が痛むなどの症状も発生します。
鼻汁がのどにまわる後鼻漏は気管支喘息を引き起こす要因にもなってしまいます。

原因

細菌やウイルス感染により副鼻腔に急性の炎症が起こることで発生するのが急性副鼻腔炎です。

また、潜水や飛行機に乗った事が原因となって発生する気圧の変化に副鼻腔が対応できずに発生する気圧性副鼻腔炎というものもあります。

そして、外傷が原因となって発症する場合もあります。

また、風邪と同様に疲労や他の病気で体の抵抗力が著しく低下している場合などは急性副鼻腔炎を発症しやすくなってしまいます。これに対して急性副鼻腔炎の炎症が慢性化して長引いたり、繰り返したりする事によって、副鼻腔の分泌液の量が増えたり、その粘度が高くなる事で、慢性副鼻腔炎になります。

また、慢性副鼻腔炎になる他の原因としては歯の炎症、極端な偏食、大気汚染、ストレスなどもその原因として挙げられています。

鼻中隔という鼻の真ん中を通って左右を分けている仕切りのような部位がありますが、この鼻中隔が右もしくは左のどちらかに極端に曲がっている場合も鼻の通りが悪くなるため、慢性副鼻腔炎の原因になる可能性があります。

慢性化してしまう原因は、鼻と副鼻腔をつないでいる自然口という経路が細菌感染やアレルギー反応などによって発生した粘膜膨張によって閉じられてしまう事で出口が無くなったうみが副鼻腔内にたまってしまうというものです。

そしてたまったうみにより粘膜はさらにはれ上がってしまい、ポリープが出来てしまいます。

診断

急性副鼻腔炎の診断には画像検査が非常に大切な役割を果たす事になります。

副鼻腔の炎症のほとんどが単純なX線検査で診断する事が可能になっています。

X線検査では骨は白く写り、空気の部分は黒く写るようになっています。

正常な副鼻腔は空洞であるため、黒く写る事になります。

しかし、副鼻腔炎が発生し、粘膜が腫れたり膿がたまったりしている場合には白く写る事になります。

基本的にはX線検査を行う事で副鼻腔炎の診断は完了します。

しかし、特に眼や脳への炎症の進行が疑われる場合にはCT検査を至急行う場合があります。

CT検査を用いる事により、副鼻腔に膿や粘膜の腫れの状態、そして最も重要な情報である自然口の開口、閉鎖の様子を正確にとらえる事ができます。

炎症の原因である細菌の種類を調べるために鼻汁を採取して、それを顕微鏡などを使って確認する事で最近の種類の判別を行う事になります。

副鼻腔炎以外にも副鼻腔炎と同じような症状を示すものとしては歯性上顎洞炎や副鼻腔真菌症などの病気があります。

また、内視鏡を使って鼻腔と副鼻腔の交通路を観察する場合もあります。
内視鏡では副鼻腔全体の状態を見る事は出来ないのですが、副鼻腔炎を起こしているかどうかは、副鼻腔の開口部を観察する事によりほぼ内視鏡で診断する事が可能になります。内視鏡にはX線と違って被爆がないというメリットがあります。

治療方法

急性副鼻腔炎については風邪やインフルエンザの治療と同様に抗生物質の投与などを行う事で進めていきます。
一方、慢性副鼻腔炎については一昔前までは治らない病気であるという認識がありました。
しかし、現在の医療ではほとんどの慢性副鼻腔炎が克服可能なものになっています。
治療方法としては、マクロライド系抗生物質の投薬治療、もしくは実際に内視鏡下副鼻腔手という手術的な治療を行う場合があります。
基本的にはクラリスあるいはエリスロマイシンといったマクロライド系抗生物質を少量長期間にわたって投与を続ける事により、7割以上の症例では慢性副鼻腔炎の完治が期待できます。
マクロライド系の抗生物質には細菌を殺す事以外にも粘膜の抵抗力を上げるという効果も存在します。
また、鼻をすするという習慣を無くして、はなをかむという方向に持っていくのも重要です。
しかし、このようなマクロライド系の抗生物質の投与を行ってもその効果が見られない場合やポリープが存在して自然口を閉鎖してしまっている場合には内視鏡下副鼻腔手という手術的な治療を行う事になります。
手術の最大の目的は閉鎖した自然口を開放して副鼻腔の自浄作用を取り戻す事です。
内視鏡を用いて手術を行う事が可能になったため、日帰り手術を行う事も出来るようになりました。
また、内視鏡手術の技術も進んでおり、現代では約1時間程度でほとんど術後に痛みが残らない手術を実現する事が出来るようになっています。

対応策

風邪をひいたことが副鼻腔炎につながるきっかけになります。
そのため、副鼻腔炎への対応策としてはまずは風邪をひかないという事が一番の対策になります。
そのため、昔から言われているように手洗いやうがいを徹底して行う事は意識するようにしましょう。
特に手を念入りに洗う事で病原菌が体内に入ってくるのを防ぐように心がけましょう。
特に鼻かぜは副鼻腔炎を引き起す可能性がもっとも高いので注意するようにしましょう。鼻には鼻水をためないようにして、薄めの食塩水で鼻洗浄をする事を心掛ける事で鼻の粘膜をいつも清潔に保っておくように心がけましょう。
また、鼻の穴だけではなく、副鼻腔内にも鼻汁がたまってしまい、ひどい鼻づまりが続くようになると、自分で除去するというのは非常に難しくなります。
そのため、その場合は耳鼻科で副鼻腔洗浄をしてもらうようにしましょう。
副鼻腔から鼻水を取り除いてしまう事で副鼻腔炎の症状につながってしまうのを防ぐ事が出来ます。
また、アレルギー性鼻炎や花粉症などの症状がある人については慢性副鼻腔炎を併発しやすい傾向があります。
そのため、花粉症などであれば花粉症のシーズンになる前にあらかじめ病院で花粉症薬をもらっておく事で症状の重篤化を避けるように心がけましょう。

 - Ⅰ型, アレルギーの種類, アレルギー性鼻炎