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脱臼が骨折に発展することも…適切な応急処置、治療とは?

      2016/10/19

脱臼

脱臼と言えば、関節と関節の間にズレが生じる症状ですが、一般的にはそれほど縁のなさそうな症例と思われるかもしれません。

ただ、関節や骨の固まっていない子供や、接触の多い激しいスポーツなどをする人には、割とよくある症状の1つです。大相撲で華々しい成績を挙げた横綱の千代の富士も現役時代は肩の脱臼で苦しみました。

また、最近では顎関節症の程度の酷い場合として、女性を中心に顎の脱臼に悩む人も増えているようです。

とは言え、それほど頻繁には目にしない症状だからこそ、いざというときのために知識を持っておくことが重要ですから、これより肩の脱臼について見ていきたいと思います。

脱臼の原因

脱臼の原因としては、大きく分けて、関節への外からの衝撃による脱臼(外傷性脱臼)と、病気などを原因とした脱臼(病的脱臼・疾患性脱臼)に分けられます。

外傷性脱臼は、転倒などによって肩を強打して脱臼する場合や、スポーツなどでの衝突、或いは肩を強く動かした時の衝撃などで発症します。

疾患性脱臼は、麻痺による脱臼、関節の炎症による脱臼(拡張性脱臼)、関節の部位が病気で破壊されることで起こる脱臼(破壊性脱臼)に更に分類されます。

麻痺による脱臼は、関節を支える筋力や靭帯が麻痺症状で弱くなることで生じます。

拡張性脱臼は、関節内部に炎症などで生じた血液や組織液(まとめて滲出液=しんしゅつえき と呼びます)が溜まり、関節包と呼ばれる、関節を包み込んでいる膜が広がってしまうことで脱臼を発症します。

破壊性脱臼は、リウマチなどにより、関節や関節包が破壊されることで脱臼を発症します。

脱臼の症状

脱臼は、脱臼状態の程度によって、完全脱臼亜脱臼にまず分けられます。完全脱臼の場合には、関節が完全に外れ、関節包の損傷を伴うので、外れかかった状態とも言える亜脱臼より症状が重くなります。ただ、どちらも基本的には以下の同様の症状が見られます。

1)弾発性固定(もしくは抵抗)
通常の関節の動きが出来ず、その動かない状態で外部から無理やり動かしたとしても(これはしてはいけませんが)、元に戻ってしまう状態のことです。

2)関節の変形
文字通り関節が外れる、外れかかったことで、通常の関節部分とは違う形状になってしまっている状態のことです。ただ、亜脱臼の場合には、完全脱臼ほど目立たないケースも多くあります。

3)皮下出血や腫れ
完全脱臼の場合には関節包が破壊されるので特に目立ちます。

4)激痛
激痛は人それぞれ痛覚が違いますので一概に言えませんが、関節が外れているわけなので、かなりの痛みが生じます。中には気絶をする人もいるのでその痛みはかなりのものです。

また、ある意味脱臼とまでは言えませんが、幼児期などに関節が外れたり、はまったりを繰り返す症状を発症している場合、関節を動かす度に、ポキッやゴキッなどの音を生じることもあります。

脱臼の治療法

実際に脱臼を発症した場合の治療法ですが、「関節が外れたのだから、そのまま元の状態に戻せば良い」という程簡単ではないことに、まず注意する必要があります。

というのも、関節の周囲には関節包は勿論、血管や靭帯、神経などが集まっており、知識のない人間が関節を元の状態に戻そうとすると、反って余計な損傷を引き起こす可能性があるからです。

そもそも、仮にそのような問題がなかったとしても、関節を「元の状態に戻す」ということも、言うほど簡単なことではなく、関節の不完全な状態が継続すると、将来障害や後遺症を発症することもあり得るのです。

また、脱臼の際にも当然、関節包、血管、靭帯、神経が損傷している場合があり、軽度の骨折(剥離骨折など)なども含め、関節が元に戻ったとしてもそれが治癒しているわけではないことにも注意が必要です。

一方で、できるだけ早い処置が必要なことも確かですから、整復師(正確な名称は柔道整復師)の資格を持った人がいる接骨院(整骨院)や、整形外科などの医療機関での治療を早期に受けましょう。

特に症状が重い場合には、レントゲンなどでの精密診断を受けることが必要なため、出来るだけ医療機関に行くことをオススメします。重度の脱臼の場合には、外科的手術が必要になることもあります。

関節が元に戻った後は、しばらく固定することで自然治癒を利用することが多いですが、症状によっては、炎症などを抑える薬物療法が必要になることもあります。

また、治癒後のリハビリや筋力トレーニングが必要になることもあります。

脱臼してしまった時の応急処置

専門家によるきちんとした治療が必要だとしても、それを受けるまでに応急処置をしておくことは重要です。

ただ、素人が余計なことをすると、前述の通り悪化させる場合があるので、その点は注意しましょう。

まず基本的に患部を動かさないことが第一条件です。包帯や三角巾などで固定したりする必要があります。それらがない場合には、問題がない自分の手などで固定したり、他の人に持ってもらうという方法を取ります。

次に患部を冷やせる場合には冷やしましょう

そして、あくまで「出来る範囲」ですが、患部を心臓より上に上げておくということも、無理のない範囲で行いましょう。脱臼で生じた出血を出来るだけ避けるという意味があります。

クセになりやすいって聞くけど本当?

脱臼を起こした後、脱臼を繰り返しやすくなるという説がありますが、ほぼ事実と言って良いでしょう。

一度脱臼を経験すると、関節が緩んでいるので、外れやすくなるということがあるからです。また、脱臼後の治療が不完全な場合にも発症しやすくなります。

反復性が酷くなった場合には手術が必要になることもあります

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