アレルギー・ヘルスケア119番

鼻炎やアレルギー、アトピーや健康全般についての情報サイト。

*

水の飲みすぎは命に関わる危険行為…水中毒について知ろう!

      2017/01/18

水の飲みすぎは命に関わる危険行為…水中毒について知ろう!

暑い夏には、熱中症対策が必須です。当然、水分補給が多くなっていくでしょう。ですが、単に水分だけとっていれば大丈夫というわけにはいかないのが、難しいところです。

純粋に水だけをとっていると、身体に悪影響を及ぼしてしまいます。熱中症対策でスポーツドリンクや塩分の補給が推奨されるのはこれが理由です。

また、最近では、水を大量に飲むダイエットや美容法もあり、美容のために行たことで身体に悪影響を及ぼしてしまうおそれがあります。

水分を大量に摂取することで生じる悪影響は水中毒と呼ばれています。最悪の場合、死亡するケースもあり、注意しなくてはなりません。

水中毒の原因

水中毒の原因は、血液の成分と深い関係があります。

血液には塩分が含まれています。正常な血液には、一定のナトリウムイオンが含まれているということです。

ただの水分を多量に飲むと、血液中のナトリウムイオン濃度が極端に下がって、低ナトリウム血症と呼ばれる症状を引き起こします。

血液中の余分な水分は、通常は腎臓から尿として排出されますが、毎分16mlを超える水分が血液中に入ると、腎臓では処理しきれなくなり、水中毒を発症してしまいます。

水中毒の症状

水中毒の症状は、以下のものが挙げられます。

・頭痛
・嘔吐
・疲労感
・幻覚
・性格の変化
・記憶障害・思考力低下
・痙攣(けいれん)
・昏睡
・呼吸困難

特に、脳細胞や神経系統の細胞が血液中の余分な水分により浮腫んでしまうことで、通常の機能を発揮できなくなり、昏睡や呼吸困難などが重症化するパターンが多いようです。

水中毒を引き起こす他の病気

水中毒は、単純な水分補給のミスとしての水の飲みすぎだけではなく、他の病気によって引き起こされることがあります。以下にいくつか見ていきます。

・多飲症

過食症と同様に、精神的な安定を求め、水を大量に飲んでしまう症状です。強いストレスや不安を抱えている人に発症する可能性があります。その結果として、水中毒が発生しやすくなるのです。

・尿崩症

体内の水分を調整するホルモン成分が減少することで、水分が多量に尿で排出され、その反動として強い渇きを覚えて水を多く飲んでしまいます。その結果、水中毒が発生しやすくなります。

・糖尿病

糖尿病の症状として、尿が大量に出て、喉が異常に渇くことがあります。それを補うために水を大量に摂取してしまうことで、水中毒が発生しやすくなります。

・肝硬変、心不全(薬の副作用)

これらの治療薬には、尿の排出を少なくする副作用があり、その結果として血液中の水分量が増え、ナトリウムイオン濃度が下がって水中毒を発症するパターンです。

・精神疾患(薬の副作用)

統合失調症や他の精神疾患に用いられる抗精神薬には、尿の排出を減らし、さらに喉が渇く副作用をもたらすものがあり、その結果、水を飲み過ぎることで水中毒が発症する場合があります。

・自閉症

自閉症を患っている場合、水を多飲する傾向にあるとされており、そのことが水中毒の引き金になることがあります。

水中毒かも? と思ったら

水中毒が疑われる症状が出た時には、まずは内科を受診し、症状そのものの治療を行う必要があります。

ただ、水中毒を引き起こす他の病気に触れた時のように、精神的な問題や精神疾患の治療が根本原因となっている場合には、最終的に心療内科や精神科を受診する必要が出てきます。

水中毒の治療法

水中毒の治療に移る前に、まず症状が水中毒が原因なのか調べる必要があります。血液検査で血液中のナトリウムイオンの濃度を測って判定します。そして水中毒と判定されたら、以下のような治療が施されます。

・余分な水分の排出

血液中や体内の余分な水分を排出します。

・水の摂取制限

医師の指導のもとで、適切な水分補給を行います。

・尿量を減らす投薬

尿崩症などの、病的な尿による水分の排出が、結果として水の多飲をもたらす場合には、ディスモプレシンと呼ばれる点鼻薬を用いて、水分の排出を少なくします。

ただ、投与量を間違えると、逆に尿を減らしすぎることで、血液中の水分が排出されず、低ナトリウム血症を引き起こすパターンの水中毒が発生しかねませんので、医師の指導が必要です。

・経口補水液の使用

水の代わりに経口補水液を用いることで、水中毒を治療します。スポーツドリンクなどよりナトリウムイオン濃度が濃いため、水中毒になりづらいからです。

特に脱水症状による水の多飲がもたらす水中毒を避けることができます。

ただ、こちらも飲み過ぎは逆にナトリウムイオン濃度が高まりすぎ、高ナトリウム血症となってしまいますので、注意が必要となります。

以上が水中毒への直接的な対応となりますが、以下の治療は水中毒そのものではなく、水中毒の原因となる精神疾患の治療という意味合いが強くなります。

・電気けいれんショック療法

統合失調症などではよく用いられる治療法で、脳に電気を流し、人為的にけいれん発作を誘発する治療法です。

・カウンセリング

統合失調症や自閉症などでは、カウンセリングを行うことで症状が軽くなることがあります。また、抗精神薬などの副作用が原因となって水中毒が発症している場合には、代替手段としての意味もあります。

水中毒の対策

水中毒にならないようにする対策は、以下のことが考えられます。

・喉が渇く前に飲んでおく

喉が渇きすぎると、水を必要以上に摂取してしまう傾向がありますので、その前に必要な分を摂取しておきましょう。

・事前に水の摂取がどのくらい必要か調べておく

体重や体格、年齢などによっても必要な水分は変わってきますので、事前に調べておき、摂取量の目安を知っておくことが大切です。

一般的には、1日に必要な水分量は、

必要水分量(ml)= 30ml × 体重 (kg)

で求められます。これを目安にどれくらい水分を摂取するか、状況に応じて考えます。

・身体の状態をチェックする

水を飲みすぎると、軽くジャンプした時にポチャンポチャンというような音がしたり、脚などに浮腫みが発生することがありますので、その状態が見受けられた時合には、水の摂取を止めます。

・多飲に変わる精神的安定方法の確立

ストレスによる水の多飲症などには、健康的な代替手段を見つけることで、飲みすぎを避けます。

 - 中毒症