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非常に強力な感染力…苦しい咳をもたらす百日咳を防ぐためには

      2017/01/18

非常に強力な感染力…苦しい咳をもたらす百日咳を防ぐためには

子どもだけではなく、成人してからもかかる可能性のある百日咳について、その症状や予防、治療などについてご紹介いたします。

罹患すると、様々な症状が現れます。そして、これは感染する病気です。感染を最小限に留めるためにもしっかりとした知識を持つことが大切です。

百日咳とは?

百日咳とは呼吸器感染症の一種で、けいれん性の咳発作があります。日本を含め、海外でも至るところで百日咳の症例を見ることができます。

成人の罹患率が増加していますが、小児期のワクチン接種で獲得した免疫が成人になると減衰していくことが原因のようです。もちろん、ワクチンを接種することで感染者数は減少していきます。

ワクチンの接種で免疫を得られるものの、これが生涯の免疫とはならない場合があります。ワクチンの効き目は約4~12年とされており、母親からの胎盤を経た抗体移行は起きないと考えられています。

予防接種を受けていない人々の間では、約3~5年のペースで感染が広がる例も。死亡率は年間患者数の1~2%で、死亡数は約20~40万人に上ります。

周囲の人を感染させやすい時期は感染後1~3週間。この時期は診断が難しく感染が拡大しやすくなってしまうのです。感染者の大半は5歳未満の子どもで、2歳未満の子どもの場合は死亡率が高くなります。

しかし、感染後3週間を過ぎたあたりから感染性がなくなります。感染が2度目になると症状が軽くなり、百日咳と判断することも難しくなります。

百日咳の症状

子どもの場合、感染初期の約2週間くらいは風邪のような症状が現れます。続いて約2~3週間ほど、重度の咳による発作が起こり、そして回復期を迎えます。回復期も約2~3週間ほどとなります。

1日のうちで約15回ほど咳による発作が起こり、特に夜間は発作が起こりやすい時間帯です。この時、咳だけでなく嘔吐、結膜の充血、まぶたの浮腫、顔面紅潮、無呼吸、チアノーゼ、尿失禁、肋骨の骨折、失神も見られます。

体力を著しく消耗し、脱水、不眠、栄養不良を起こし、入院が必要なケースもあるようです。連続する咳の後、息を吸い込む時に音が鳴ったり中耳炎を引き起こす可能性も示唆されています。

生後6か月以前であれば、肺炎や脳症を起こしてしまうことも。

成人の場合は、約3か月ほど咳症状が見られます。感染初期は風邪のような症状で、その後、2~3週間くらいは咳発作が持続しますが、咳が起こらないケースもあります。

上記のような症状が続いた後、回復期が訪れます。回復期を過ぎても、1年以上喉の痛みや頭のふらつき、微熱や倦怠感が続くこともあり、慢性疲労症候群と間違われることもあるようです。

百日咳の原因

百日咳の原因は、二つの細菌が関わっています。一つは百日咳菌、もう一つはパラ百日咳菌です。パラ百日咳菌による感染は百日咳菌による感染に比べて症状が軽いことが多いようです。

百日咳菌は気管支や小気管支の粘膜上皮細胞あるいは繊毛間で増殖します。その感染力は非常に強力で、咳による飛沫で感染ししてしまうのです。ですから、マスクの着用は必須となります。

パラ百日咳菌は毒素タンパク質を作ることができません。しかし、百日咳菌は毒素を作り、白血球増多作用、ヒスタミン感受性亢進作用、インスリン分泌促進などを行います。

成人は子どもに比べて予防接種を受けないことが、罹患や感染拡大の原因の一つとされます。また、成人の場合は診察を受けても風邪など、他の病気と診断されるケースがあります。

そして、なるべく予防接種を受けることが罹患や感染の可能性を抑えることになるでしょう。

百日咳の治療法/h3>

咳止め薬は使用しません。咳を誘発しないくらいの20℃以上の温度を保ち、加湿器で室内の湿度を上げましょう。水分を十分摂取し、粘性の高い痰を出しやすい状態にします。

鎮咳去痰剤の使用や痰の吸引、気管支拡張剤の使用、酸素吸入を行うこともあります。

百日咳菌をターゲットとした培養検査を行い、薬剤感受性試験で感受性があると判断された抗菌薬で集中的に治療を行います。

耐性を持たない百日咳菌に対しては、主にマクロライド系抗生物質の抗菌薬が一番の候補とされ、2週間の連続投与を実施します。

重症の場合はガンマグロブリンを大量投与します。治療開始後、数か月してから抗体検査により抗体価が陰性を示していることを確認し、完治しているか確認します。

日本では、耐性を持つ菌に対する治療が問題となっています。

子どもの場合は、クラリスロマイシン7日間、アジスロマイシン3日間で効果が見られたというデータがありますが、成人の場合は決め手となる薬の選択は難しいです。菌の方も薬に対する耐性を持つようになるからです。

痰の除去と治療に適した抗菌薬が必要となります。

百日咳の予防について

日本での乳幼児期の3種混合ワクチンの接種は、通常であれば計4回行います。

無菌体の百日咳ワクチンが使用されていますが、パラ百日咳菌には効果がありません。

ワクチンの接種開始年齢が2歳から生後3ヶ月になったことで、ワクチンの接種率が上昇すると同時に、子どもの患者数は減少しています。

また、年齢や予防接種歴に関わらず、家族や接触者にはエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどの抗菌剤を10〜14日間投与することで百日咳の感染拡大を防ぐことができます。

咳の飛沫によって感染が拡大するため、医療現場でのはマスク着用が必須とされています。初期症状が風邪に似ているので、内科を受診し、検査の結果が確定するまでマスク取ることは控えるようにしましょう。

咳込んでいる人と接触した時は、手洗いとうがいを必ず行うように心がけます。手洗いとうがいの習慣が百日咳の予防になるのです。

うがい薬は必要な菌まで除去してしまうことがあるので、普段のうがいで必ずしも使用する必要はありません。

 - 肺・気管支の病気