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ストレスが引き金?バセドウ病ってどんな病気?

      2017/01/18

ストレスが引き金?バセドウ病ってどんな病気?

有名女性歌手や日本代表のサッカー選手にも発症例があるバセドウ病。ニュースで取り上げられることもあり、病名をお聞きになったことがある方も多いのではないでしょうか。

そんなバセドウ病について症状や原因などをまとめましたので、学んでまいりましょう。

ルゼブルグの三徴

バセドウ病の症状は主に三つあり、それらはルゼブルグの三徴といわれます。

・甲状腺腫
甲状腺が左右対称に腫れて大きくなってしまいます。腫瘍性、炎症性など理由に問わず腫大した状態であればこの症状に当てはまる場合が多いです。

・眼球突出
眼窩内の結合組織が炎症を起こして腫脹して起こります。この炎症は自己抗体によるものです。バセドウ病の内、一部に現われます。

・頻脈
甲状腺中毒症の一つになります。他に、高血圧、イライラ、情緒不安定、発汗過多、食欲亢進、体重減少などが挙げられます。甲状腺中毒症が初期症状として現れやすく、多汗や動悸、体重減少を主訴として病院を受診するケースが多いです。

バセドウ病の原因

甲状腺機能亢進症の代表的な疾患であるバセドウ病の原因は、甲状腺から甲状腺ホルモンのサイロキシンとトリヨードサイロニンという物質が異常に分泌されて代謝が異常に亢進するために起こります。

なぜこの二つの物質の分泌が促進されてしまうのでしょう。

甲状腺にある甲状腺濾胞細胞に存在するTSH受容体(自分自身を攻撃して自己免疫疾患を引き起こしてしまう抗体)というところに脳の下垂体から分泌されるTSHというホルモンが結合すると、濾胞が増殖してサイロキシンとトリヨードサイロニンの分泌が促進されます。この流れが正常な働きです。

ですが、バセドウ病の人はこのTSH受容体に自己抗体である抗TSH受容体抗体が結合してしまい、同じように二つの物質を分泌させてしまうのです。

正常な人の場合、サイロキシンとトリヨードサイロニンが増えれば、TSH受容体がそれを感知し、二つの物質の分泌は抑制されますが、抗TSH抗体にはそれができないため、どんどん分泌を続けてしまい、甲状腺濾胞細胞も増殖を続けてしまいます。

このため、通常20g程度の甲状腺が5倍の100gを超えてしまう症例もあります。多量に分泌されたサイロキシンとトリヨードサイロニンが甲状腺腫、眼球突出、頻脈などの症状を引き起こす原因だったのです。

この自己抗体はなぜ生まれてしまったのかに関しては、未だに解明が進んでいません。誘因と考えられているのは出産や過労によるストレスです。遺伝的に自己抗体を作りやすい人が存在するのではないか、とも推測されています。

同じ自己免疫疾患の関節リウマチにも同じことがいえます。症例の多い年齢が20~40歳、女性が男性の数倍の罹患率を示す点も似ています。

バセドウ病の治療法

・薬物療法
薬物療法は抗甲状腺薬や対症的にβ遮断薬を用いる治療法のことです。

・アイソトープ治療法
アイソトープとは、日本語で同位元素と呼ばれ、同じ原子番号で原子量が異なる元素のことです。

放射性ヨウ素が甲状腺疾患の診断や治療に使われます。放射性ヨウ素を投与すると甲状腺が破壊され、サイロキシンとトリヨードサイロニンの分泌を抑制することができます。

・手術療法
甲状腺を全摘出をしてしまう治療法です。

アイソトープ治療や手術療法では、甲状腺機能を低下させてしまう場合があるため、咽頭浮腫や上咽頭の神経麻痺、副甲状腺機能低下などの副作用をきたす場合もあります。

しかし、バセドウ病はそのものが死因になることは稀であり、軽症例は1~3年の治療で寛解に至ります。難治例ですと5~10年以上の服薬が必要ですが、コントロールによって通常の日常生活を送ることができます。

バセドウ病の予防法

バセドウ病の予防法は、これといった確実なものが残念ながら存在しません。そもそもの原因物質である自己抗体の産生の機序が解明されていのです。

最近の研究では、もともと遺伝的にバセドウ病にかかりやすい遺伝子配列を持ってる人が過度なストレスを受けた時に、免疫機構が大きなダメージを受け、正常な免疫機構が破たんしてしまうという考えが、バセドウ病を発症させてしまうのではないかといわれるようになってきました。

自己免疫疾患全般にいえることですが、とにかくストレスを感じない発症リスクを抑えてくれます。しかし、現代社会にストレスはつきものです。だからこそ、ストレスから逃げることやうまくコントロールすることが大事なのです。

ストレスマネジメントを通して、いかに自分が受けたストレスを緩和させることができるかが重要です。それがバセドウ病、ひいては自己免疫疾患の予防につながります。

心の健康は身体の健康から。精神衛生を保つには、健康な身体が必要です。普段から健康に気をつけ、バランスのいい食事や適度な運動、十分な睡眠をとるようにしましょう。

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