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ペルテス病はしっかりとした治療で後遺症を残さずに済むんです!

      2016/10/19

ペルテス病

ペルテス病は子どもが発症する病気で、股関節の部分にある大腿骨頭と呼ばれる部分に通じる血流が途絶えることにより、骨の組織が死んでしまう病気です。

放置していると球形の大腿骨頭が変形したまま修復されてしまい、変形性股関節症となり歩行が困難になる可能性があります。

ペルテス病の症状

ペルテス病は3~12歳の子どもが多く発症しますが、もっとも発症頻度が高いのは6~7歳で、男の子に多い病気です。

初期の症状としては股関節の部分の痛みがありますが、痛みの度合いもひとそれぞれで、中には痛みに気づかないこともあります。

しばらくすると太ももから膝の部分に痛みを訴えたり、壊死の起きている方の足を引きずって歩く(跛行 はこう)症状がでて、この病気に気付くことが多いです。

また、病気の起きている足の長さが正常な足よりも短くなっていることもあります。

ペルテス病になると股関節の部分の動きが悪くなるため、あぐらの体勢のような股関節を外側に開くような運動ができなくなったり、股関節の部分で動かそうとすると骨盤から動いてしまうといった症状も現れます。

特にけがをしたわけではないのに股関節から膝にかけて痛みを訴えたり、跛行などの症状が見られる場合はペルテス病の可能性があるので、整形外科を受診するようにしましょう。

ペルテス病の原因

骨も生きている細胞なので、栄養を得る為に血管が通っています。

ペルテス病が起こる大腿骨頭も常に血液が供給されていますが、新生児や青年期では複数の経路から血液が供給される一方、ペルテス病の発症頻度の高い4~7歳の時は外側骨端動脈という血管からほぼすべての血液の提供を受けています。

この動脈が何らかの理由によって塞がってしまうことで、大腿骨頭に血液が供給されなくなってしまい骨が壊死してしまうことで発症するといわれています。

外側骨端動脈がなぜ塞がってしまうかはいまだに解明されていません。

一説ではホルモンの異常によって骨頭の軟骨の代謝が異常をきたすとか、ちょうど体を良く動かす年齢なので、激しい運動や肥満などによる骨頭への負荷やねんざなどの外傷、感染症による炎症によって引き起こされるという説もあります。

ペルテス病の治療法

ペルテス病は3~4年という長い経過をとる病気で、大きく分けて5段階の状態に分けることができます。

まず壊死が始まった初期では骨や軟骨にほとんど異常は見られませんが、関節に水がたまり、関節を覆う滑膜に炎症が起こります。

その後壊死が始まってから1年以内で壊死期に入ります。

壊死期はX線写真などで明確に壊死を捉えることができます。大腿骨頭は通常だと綺麗な球形をしていますが、組織が死んでしまうために潰れてしまったり、がたがたになってしまいます。

また、骨頭にある軟骨が骨化せずに厚くなってしまうため、股関節の部分とのかみ合わせが悪くなり、脱臼に近い状態(亜脱臼)になることもあります。

2~3年後になると、今度は壊死した骨が吸収されて新しい骨によって再生が始まる再生期に入ります。

この時期は壊死した骨が吸収されたり新しい骨が生まれる時期なので、骨頭は非常にもろくなります。この時期に無理をしてしまうと骨頭が潰れてしまう場合があります。これらの骨再生が進み、徐々に硬い骨になっていく再骨化期を経て発症から3~4年後には完全に骨頭が再生されます。

この様に体の中では壊死から再生が行われますが、適切な処置を行わないと股関節の大腿骨頭が綺麗に再生されずに、股関節が動かせなくなってしまいます。

ペルテス病が疑われる場合、まず股関節部分のX線写真やMRI検査で大腿骨頭の状態を診察します。

大腿骨頭のごく一部が壊死をしている軽症の場合は運動など股関節に負担のかかるような行動を制限し、股関節の動く範囲が狭くならないようにするストレッチ運動などの指導がされて、経過観察をとる場合が多いです。

しかし、壊死の範囲が広い場合などは自宅だけのケアでは難しいため、入院をすることになります。

入院は大腿骨頭に負担をかけないように足をけん引して安静を保つほか、装具によって大腿骨頭を動かさず、かつ正しい位置に収まるように矯正します。

大腿骨頭を受ける部分である臼蓋という部分はちょうど大腿骨頭の球体がすっぽりと収まるような形をしており、大腿骨頭を正しい位置に収めることによって、この臼蓋を型にして綺麗な球体を再生させるメリットもあります。

また、特に6歳以上の子どもで病状が重かったり、装具をつける治療法が難しい場合は手術を行う場合があります。

以前は装具による治療法が多かったのですが、手術療法の方が治療期間が短いことから、病状や壊死範囲、子どもの性格などを考慮したうえで手術を行うケースも増えてきています。

この病気はまだ自分自身でどうするか判断できない子どもが発症する病気ですので、医師とよく相談したうえで治療方針を決めると良いでしょう。

ペルテス病の予防法

ペルテス病の発症原因は外側骨端動脈が塞がってしまうことによって生じると言われていますが、いまだ発症メカニズムについては明らかになっていません。

ただ、この病気の発症を問わず大腿骨頭への強い負荷は成長期の子どもにとっては良くないため、強度の高い運動などは避けた方が良いでしょう。

また、肥満や高脂血症は大腿骨頭に負荷がかかりますし、血液の粘度が上がる事で血流の流れが悪くなります。

適切な食事を心がけるようにしましょう。

自宅でできるケア

ペルテス病を発症した場合、自宅で療養するケースとしては病気が軽症の場合や、入院が終わり通院で治療する場合がほとんどです。

ペルテス病の場合は、股関節が動く範囲が狭くならないようにするためや、綺麗な大腿骨頭を再生させるために理学療法士の指導の下で、股関節を動かす運動療法を行います。

自宅でも運動するように指示されますので、指示に沿って運動療法を行ってください。

また、装具は長い期間装着し続けなければならないですが、子どもが嫌がるからといってむやみに外さないように注意しましょう。

盛んに活動したいさかりの子どもですので、ペルテス病の治療は保護者の方だけではなく、子どもにも大変なストレスがかかります。

療養の期間は長いですが、きちんとした治療をすれば後遺症を残さずに完治する病気です。

保護者の方がまずは大きな心持ちで子どもの不安を取り除いてあげるようにしましょう。

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