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過去の病気じゃない!赤痢にかからないためには

      2017/01/13

過去の病気じゃない!赤痢にかからないためには

赤痢は激しい下痢、血便が出るのが特徴です。衛生環境の整った現代の日本ではあまり発症する人は少ないですが、アフリカなどの発展途上国では多くの人がこの赤痢により亡くなっています。

赤痢は細菌により起こる細菌性赤痢と、原虫により起こるアメーバ赤痢の2種類があります。それぞれの症状、治療、予防法は?

赤痢の症状

赤痢はその名前から想像できるように、下痢に真っ赤な血便が混じるのが特徴です。

・細菌性赤痢
症状として発熱、下痢、腹痛が主に挙げられます。赤痢菌は大腸の細胞に寄生し、増殖していきます。潜伏期間は1~5日ほどで、最初は発熱から始まり、その後に腹痛、下痢に移行していきます。

激しい下痢症状により腸の粘膜が壊され、剥がれ落ちることで血が混じるようになります。菌の種類により重症度も異なりますが、一般的に成人では軽度の発熱と下痢で済むことが多いです。

しかしながら抵抗力の弱い乳幼児や老人で重篤化するケースがあり、ひどい場合には脱水症状や敗血症で死んでしまうこともあります。

・アメーバ赤痢
原虫が原因のアメーバ赤痢は赤痢アメーバが大腸の細胞の中に寄生することにより起こります。数日~数か月の潜伏期間後に腹痛と下痢が起こります。発熱はあまりみられません。細菌性赤痢より潜伏期間が長いのが特徴です。

また、体内のアメーバが肝臓に侵入し、肝臓に膿が貯まるアメーバ性肝膿瘍という疾患を起こすこともあります。アメーバ性肝膿瘍が起こると発熱、上腹部痛、寝汗、肝腫大などがみられることがあります。

赤痢の原因

細菌性赤痢

細菌性赤痢は赤痢菌に汚染された水や食品を経口摂取することで感染します。赤痢菌はほんの少しの量で感染する特徴があるため、家族などの身近な人が感染していて、二次的に感染が広がってしまうケースが多くあります。

菌の種類や感染した人の状態によっては症状のないこともあるので、感染した人が飲食関係に従事していたりすると、その食品が感染源となり赤痢菌による食中毒が起こる例もあります。

赤痢菌には4種類あり、菌の種類によって重症度も異なります。

・志賀赤痢菌
1898年、日本の細菌学者である志賀潔により最初に発見された赤痢菌です。発見者の名前にちなんで志賀赤痢菌と名づけられました。かつては世界に広く分布しており、4種類の中で最も病原性が強いですが、衛生環境が整備されてきたため感染例は激減しています。

・フレクスナー赤痢菌
志賀赤痢菌よりは病原性が弱いです。インド、アフリカ、東南アジア、中南米などの発展途上国でよく見られます。

・ボイド赤痢菌
病原性、分布はフレクスナー赤痢菌とほぼ同じです。

・ソンネ赤痢菌
病原性は4種類の中で最も低いです。かつて日本で最も多い赤痢菌でしたが、海外旅行者数の増加により、輸入感染症としてフレクスナー赤痢菌、ボイド赤痢菌による感染例が増えてきています。

アメーバ赤痢

赤痢アメーバという寄生虫の一種により引き起こされる赤痢です。アメーバ赤痢も汚染された水や食物を介して感染しますが、それとは別に同性愛者間の性行為による感染例が増加しており、海外渡航者による輸入感染症としても問題になっています。

赤痢の治療法

・細菌性赤痢の場合
細菌性赤痢にはニューキノロン系の抗菌薬を使用します。5日間連続で抗生物質の投与を行い、治療終了後48時間以降に1日以上の間隔をあけて2~3回便の検査を行い、2回連続で菌の反応がなければ除菌が完了したと判断されます。

ちなみに細菌性赤痢は感染症法で3類感染症に指定されています。病気を発見した、または病気が疑わしいと診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出なければいけません。それだけ感染力が強い病気なのです。

・アメーバ赤痢
アメーバ赤痢の治療にはトロイミダゾール系の抗原虫薬であるメトロニダゾールを使用します。

アメーバ赤痢は感染症法で5類感染症に指定されています。診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出なければいけません。

どちらも下痢の症状が強い場合には整腸剤の投与や入院しての点滴による脱水改善が行われます。

赤痢の予防法

細菌性赤痢とアメーバ赤痢にはどちらも予防ワクチンはありません。食事の前やトイレの後はしっかりとうがい手洗いをしましょう。また、アメーバ赤痢では性感染に注意しましょう。

海外での食べ物、水には十分注意してください。水はボトル入りのミネラルウォーターを飲み、加熱後の食品を食べるようにしましょう。海外での帰国後に発熱や下痢を発症した場合はすぐに病院に行きましょう。

 - 感染症・性感染症