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植物に触れるだけで「かゆみ、かぶれ」が出る草木かぶれ

      2017/01/13

草木かぶれ
屋外でのレジャーが楽しい季節では、山や海などの自然豊かな場所に行く機会も増えてきます。

危ない場所には近づかないようにしたり、きれいに整備された場所で遊んだりと子どもの安全を気遣っていても、思わぬところに危険が潜んでいます。

そのひとつが植物による草木かぶれです。

草木かぶれの症状

草木かぶれは、かぶれを引き起こす植物に触れたり、植物の汁が皮膚についたりしてしまうことで発症します。

草木に触れてから数時間後にひどいかゆみや発疹・水ぶくれが現れ、かゆみに耐えかねて掻いてしまうとますます悪化してしまいます。

適切な処置を行わないと1週間近くかゆみに悩まされることもありますし、ひどいときには自家感作性皮膚炎といって、皮膚の炎症が連鎖して全身にかゆみや発赤が広がることもあるのです。

子どもの場合は皮膚が薄いため、大人よりも症状がひどく現れることがあり、水ぶくれや発疹を掻き壊して跡が残ってしまったり、かゆみがひどくて眠れないなどの症状も出てきます。放置せずにすぐに処置するようにしましょう。

草木かぶれの原因

草木かぶれは植物が原因による接触性皮膚炎に分類されます。

かぶれの原因となる物質が皮膚につくことにより、体の中でマスト細胞と呼ばれる細胞からヒスタミンという物質がたくさん放出されます。このヒスタミンは外から細菌や毒物などが侵入したことを体の細胞たちに知らせ、臨戦態勢をとるように促す物質です。

そのヒスタミンがたくさん分泌されると、それによって過剰な反応が起こってしまい赤く腫れて、痛みやかゆみが生じてしまうのです。

大人は生きている間に様々な毒物や細菌などの外敵に出会っているため、悩ましいかゆみや腫れはありますが1週間もすれば処置をしなくても治ってしまうことがあります。

しかし、子どもは外敵に出会う機会が少ないため、大人より過剰に反応がでてしまうケースが多いのです。

原因となる草木かぶれの植物はたくさんありますが、人によってかぶれたりかぶれなかったりと個人差はあります。

では、ここで特にかぶれやすい植物について紹介したいと思います。

●ウルシやハゼノキなどのウルシ科植物
【306_3】ウルシ科 ウルシ科植物はウルシオールという物質を含んでおり、これが皮膚につくとかぶれの症状が出てしまいます。また、人によってはウルシに触れなくても近くに木があるだけで全身にかぶれの症状がでる場合もあります。

ウルシに触れた場所を手でいじり、別の場所を触るとかぶれが広がってしまうこともありますので、注意が必要です。

特にマンゴーを食べてアレルギー症状が出る体質の場合、症状がひどくなることがあるため、気をつけましょう。

●イチョウ
【306_4】イチョウ イチョウの実にはイチオールという物質が含まれており、触れてから2~3日ほど経って症状が現れます。ひどい場合は全身にかゆみを伴う発疹が出ることもありますので、イチョウの実が落ちる季節は子どもが触れないように注意しましょう。

また、葉や枝にはギンコール酸という物質が含まれており、かぶれやすい体質の場合は木や葉に触れるとかぶれることがあります。

●クサノオウ
【306_5】クサノオウ比較的標高の低い野山や道端に生える植物で、黄色い可愛らしい花をつけます。しかし、花を摘んだりしたときに出るオレンジ色の汁が皮膚につくと、かぶれてしまうことがありますので、野山で花を見かけても摘んだりせず、見るだけに留めましょう。

●イラクサ科の植物
【306_6】イラクサイラクサという名前は「触れるとチクチクしてイライラする植物」ということに由来しますが、その名の通り草全体に刺毛と呼ばれる小さなトゲが無数に生えています。

このトゲに触れると、トゲが折れて皮膚に刺さり、ヒスタミンやアセチルコリンといった毒液が注入されます。触れた瞬間にも痛みを感じますが、その後チクチクした痛みとともに触れた部分が赤く腫れてきます。

その他にも、かぶれを生じさせる植物として、ハナウド・ミズバショウ・ヒガンバナ・センニンソウ・オダマキ・ノウルシ・クルミ・キョウチクトウなどがありますので、自然の多い場所では気をつけるようにしてください。

草木かぶれの対処法

草木かぶれの症状が現れたときは、まずきれいな水で石けんをつけてしっかり洗い流します。水ぶくれができてしまっている場合は、水ぶくれを破らないように優しく洗って下さい。

かぶれてしまったところを洗う前に触ってしまった場合は、かぶれの原因物質が手や他の場所についてしまっている可能性もありますので、広く洗うようにしましょう。

イラクサなどのチクチクとした痛みが伴う場合は、水で洗う前にセロテープなどの粘着性のあるテープでトゲを取り除いてから洗浄するようにしてください。そのまま何もせずに洗ってしまうとトゲが深く皮膚に刺さってしまい、なかなか痛みが引かなくなってしまいます。

応急処置としては、重曹やアンモニア水といったアルカリ性の液体を塗ってあげると良いと言われています。これはかぶれの原因となる物質には酸性のものが多く、アルカリ性で中和してあげることによって刺激が少なくなるからです。

しかし、あくまでも応急処置のため、濃い重曹液やアンモニア水の場合、症状を悪化させてしまう可能性もありますので注意してください。

洗い流す際に中性や弱酸性のハンドソープではなく石けんを使うようにしましょう。なぜかというと石けんはアルカリ性ですので、この処置と同時に洗浄も行えますのでとても便利です。

きれいに洗い流したら、抗ヒスタミン軟膏などかぶれ用の軟膏を広めに塗ります。

かぶれの範囲が広い場合や水ぶくれができるなど、症状がひどい場合は小児科や皮膚科を受診するようにしてください。

塗り薬は抗ヒスタミン軟膏やステロイド系の軟膏が処方されます。ステロイドと聞いて不安になる方もいるかと思いますが、適切な使用方法であれば大変有効な薬ですし、かぶれの症状が治まるまでの短期間の使用ですので、安心して使いましょう。

もし、かゆみがひどい場合はかぶれた部分を氷などで冷やすとかゆみが多少弱まります。ただし、湿布を使うのは避けるようにしましょう。かぶれている皮膚は火傷(やけど)と同じような状態になっていますので、できるだけ刺激を与えないように注意してください。

夜中に子どもがかぶれた部分を掻き壊しそうな場合は、かぶれた部分をガーゼなどで保護し、手に手袋をはめさせると掻き壊しを防ぐことができます。

外出する際も、できればかぶれた部分をガーゼで保護したり、長袖を着させたりしてかぶれた部分が外に露出しないようにすると良いです。

草木かぶれの予防策

屋外などで遊ぶ場合は不用意に茂みの中に入らないことが重要です。山登りなど、草木に触れそうな場所に行くときは、長袖や長ズボン・手袋などで皮膚の露出を抑えるようにしましょう。

また、事前に植物図鑑などでかぶれを起こしやすい草木がどのような形をしているのか、写真などで確認しておくことも大切です。インターネットなどで子どもと一緒に確認し、かぶれやすい植物に近づかないように勉強してみるのもオススメです。

さらに、キャンプや登山、海水浴などに行く際はペットボトルの水、石けん、抗ヒスタミン軟膏を持っていくと安心です。リュックやカバンの中に消毒薬などとひとまとめにして携帯しておけば、いざという時に役に立つでしょう。

楽しい屋外でのレジャーは子どもにとっても大人にとっても大切な思い出になります。事前にしっかり準備をして、せっかくのレジャーが悲しい思い出にならないようにしましょう。

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