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成長痛と同時期に発症する病気「オスグッド・シュラッター病」

      2017/01/13

成長痛と同時期に発症する病気「オスグッド・シュラッター病」

オスグッド・シュラッター病は12~13歳の子ども、とりわけバスケットボールやサッカーといった膝を良く使うスポーツをしている子どもが発症しやすい足の病気です。

この時期は成長痛も起こるため、オスグッド・シュラッター病とは気づかない事もあります。

成長期が過ぎると治りますが、適切なケアをすることによって症状を軽減させたり病気を予防することもできます。

オスグッド・シュラッター病とは?

オスグッド・シュラッター病は脛骨粗面部と呼ばれる。ちょうど膝の皿の下あたりが痛む病気です。

大人には起こらない病気で、体の成長時にスポーツを行っている子どもに起こります。

スポーツの中でも特に陸上やサッカー、バスケットボールなどの膝を激しく動かす競技を行っている子どもは注意しなければならない病気です。

発症するのは男の子が多いですが、女の子でもバレーボールやバスケットボールを行っている子どもには発症しやすい傾向があります。また、女の子の方が男の子よりも早く発症する傾向があります。

オスグッド・シュラッター病の症状

オスグッド・シュラッター病の症状は運動をしている時に膝の皿(膝蓋骨)の下側にある脛骨粗面部に痛みが走るのが特徴です。

特にジャンプといった太ももの部分の筋肉である大腿四頭筋が強く収縮するような動作をした時に痛みが走ります。

症状が悪化すると、膝を曲げる動作をするたびに痛み、ひどい場合は階段の上り下りでも痛むことがあります。安静にしている時にはほとんど痛みはありません。

また、片側の足に症状が出ることが多いですが、20~30%の割合で両足に症状がでることもあります。

体育座りをしたときに膝の下の部分が盛り上がり、押すと痛むという症状もこの病気の特徴です。

正座をしたときにこの部分が当たって痛み、足を投げ出した状態だと症状が楽になります。

症状が悪化している場合、うつ伏せに寝て膝を曲げようとするとお尻が持ち上がってしまう尻上がり現象がみられることもあります。

よく運動をしている方に多いジャンパー膝という疾患がありますが、成長痛や、オスグッド・シュラッター病と症状や発症年齢が類似しているシンディングラーセン・ヨハンソン病も広い意味でジャンパー膝の一種と言えます。

オスグッド・シュラッター病の原因

オスグッド・シュラッター病は大腿四頭筋を過度に収縮させることによって引き起こされます。

私たちの太ももには大腿四頭筋と呼ばれる大きな筋肉があります。筋肉は腱によって骨に固定され、それによって足を曲げたり伸ばしたりすることができるのです。大腿四頭筋は大腿四頭筋腱によって膝蓋骨を経由して脛骨粗面部に繋がっています。膝の曲げる時は大腿四頭筋が収縮し、それにより脛骨粗面部には引っ張る力がかかります。

成長期は身長が伸びると同時に骨も成長します。脛骨もどんどん長くなっていきますが、実は骨は全体が伸びているわけではなく、骨の両端が盛んに成長することによって伸びていくのです。

腓骨粗面部は成長期に盛んに成長する部分の一つで、この病気を発症しやすい時期は、ちょうどこの部分で軟骨が骨に変化しています。

この成長期の骨は柔らかいため、繰り返し膝の曲げ伸ばしをするとこの部分に強い負荷がかかり、その結果腱が付着している部分の軟骨が引き剥がされることによって症状が生じるのです。

オスグッド・シュラッター病と成長痛は違うの?

よくこの病気は成長痛と間違われやすいのですが、成長が原因の一つではあっても成長痛とは異なります。

成長痛というのは症状の名前で、病気ではないので定義がありません。

症状がでるのは大体3~10歳の子どもで、足やひざ、踵、足首、腰といった運動で良く動かす部分が痛みます。

しかし、四六時中痛いわけではなく、夕方から夜にかけて急に痛み出し、泣き出す子どももいますが、30分~1時間程度で痛みが治まるケースが多く、日中はまるで嘘のように元気に動けるのが最大の特徴でもあります。

昔は骨や筋肉の成長過程において痛みが出るというのが通説でしたが、近年では日中の疲労が痛みとして現れるという場合や、環境の変化による精神的なストレスによって引き起こされるのではないかと言われており、成長による痛みという説は否定されるようになってきました。

一方、オスグッド・シュラッター病など成長期に足や腰が痛む疾患は、根本的な原因として骨の成長と筋肉の成長のバランスが崩れてしまうことが挙げられます。

このような身体が不安定な時期にスポーツによる過度な負荷がかかる事によって、成長途中の骨や筋肉が傷付いてしまう事が大きな原因です。体のどこも傷付いていない成長痛とは異なり、運動している最中に最も痛みが強く出て、そのまま何もせずに放置していてもなかなか痛みがなくなりません。

運動すると痛い、痛い部分が腫れたりしているといった症状がある場合は、成長痛ではなくオスグッド・シュラッター病などの疾患である場合が多いですので、できるだけ放置はせずに整形外科などを受診するようにしましょう。

オスグッド・シュラッター病の治療法

オスグッド・シュラッター病は一過性の病気で、脛骨粗面部の成長が終わり、骨がきちんと形成される頃には治ります。

しかし運動を続けてしまうと、大腿四頭筋腱に引っ張られて膨らんでしまった脛骨粗面部が剥がれ、骨片が残ったままになってしまいます。基本的に痛みがある間は運動を制限した方が良いです。

症状が軽度の場合は、患部を冷やすほか、大腿四頭筋の緊張をほぐすためにストレッチングを行います。

また、膝にベルト状の装具を装着し、大腿四頭筋の引っ張る力を減少させて患部に負担をかけないようにする場合もあります。痛みが強い場合は鎮痛剤や湿布薬を使用します。

症状が酷い場合は膝を伸ばしたまま固定し、症状が治まるまで運動を制限します。また、脛骨粗面部から骨片が分離してしまい、症状が治まらない場合は骨片の摘出手術を行うこともあります。

手術を行う例はそれほど多くはないですし、手術後に後遺症が残る事はまずなく、予後の良い疾患です。

オスグッド・シュラッター病の予防法

成長期は体の様々な部分で子どもの体から大人の体へと作り替えられていきます。その中で起きる骨の成長と筋肉の成長のアンバランスさを直すことはできませんし、誰にでも起こりうることでもあります。

この様な不安定な時期に体に過度な負荷をかけることは、オスグッド・シュラッター病のみならず様々な疾患を誘発する原因にもなり、最悪の場合大好きなスポーツをあきらめなければならなくなることもあります。

痛みを感じたら無理をせずに練習量を減らしたり、痛みが治まるまでは運動をしないようにしましょう。

また、成長期は骨の成長に大腿四頭筋の成長がついていかず、常に大腿四頭筋が引っ張られてしまい、それに対抗しようとして筋肉が緊張している状態になっています。この様な状態は脛骨粗面部に負担をかけてしまい、オスグッド・シュラッター病を誘発する可能性があるので、こまめに太ももの部分をストレッチングして伸ばしてあげると予防になります。

また、運動後は膝の部分をアイシングして、負担のかかった脛骨粗面部の炎症を抑えてあげると良いでしょう。

膝用のサポーターやベルトが市販されていますので、スポーツを行う際に着用すると膝付近の負担を軽減することができます。

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