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日光浴でビタミンD補給!「骨粗しょう症」に負けない体づくり

      2017/01/13

日光浴でビタミンD補給!「骨粗しょう症」に負けない体づくり

骨粗しょう症は骨密度(骨量)や骨の質(骨質)が低下し、骨がもろくなって骨折しやすくなっている状態と定義されています。

男性は40代前半から症状が出やすくなりますが、女性は閉経前後の50代から急激に患者数が増える傾向があり、全体で見ると罹患する男女比は1:3で圧倒的に女性に多い疾患でもあります。

骨粗しょう症による骨折で寝たきりになる可能性があることから注意が必要な疾患です。

骨粗しょう症とは?

骨は私たちの体を形作り、支えるための組織で、大切な柔らかい臓器を衝撃から守ってくれます。

実は骨の中はぎっしりと組織が詰まっているわけではなく、細い繊維状の骨質が綿の様に詰まっているような状態になっており、骨梁(こつりょう)と呼ばれてます。

骨梁は日々破骨細胞に壊され、骨芽細胞が再生をしていくことで更新されますが、様々な原因によって妨げられてしまうと、綿のような構造が徐々に少なくなり、スカスカの”す”が入った状態になってしまいます。これが骨粗しょう症です。「しょう」という字は「鬆」という難しい漢字を書きますが、これは「す」を意味しています。

骨がスカスカになってしまうと骨の強度が下がってしまうため、とても骨折しやすくなります。

特に大腿骨や大腿骨頭、脊柱といった負荷のかかりやすい場所の骨が折れてしまうことが多く、その結果麻痺が出てしまったり、骨折した部分が治らずに歩けなくなってしまうということもあります。

骨粗しょう症自体が直接命に関わることはありませんが、生活の質(QOL)を著しく低下させてしまう疾患です。

骨粗しょう症の症状

骨粗しょう症自体は自覚症状がありません。慢性的な腰の痛みや背中の痛みを訴えて病院を受診して判明したり、骨折をしてから骨粗しょう症であると判断されることがほとんどです。

骨粗しょう症が原因で起きる骨折で多い部位としては肩の下にある上腕骨近位部、手首の部分の橈骨(とうこつ)遠位端、足の付け根の部分の大腿骨や大腿骨頭、そして背中の脊柱です。この部位以外でも転倒やくしゃみをして肋骨が折れるという場合もあります。

最近では無料で骨密度診断を行うイベントもあり、そこでたまたま診てもらった時に骨粗しょう症の疑いがあると診断されるケースも増えてきています。

骨粗しょう症の原因

骨の質や量は成長と共に増加して、成長が完了する20歳頃に最大になります。それ以降はしばらく骨の質や量が維持されますが、40歳以降になると徐々に骨質や骨量が低下していくことが知られています。

骨粗しょう症は以前は骨密度が重要な要素であると言われてきましたが、近年では骨密度だけではなく、骨質も骨粗しょう症に密接に関係している事が明らかになっています。つまり、骨粗しょう症は骨密度の低下と骨質の劣化が重なり合って生じる疾患であると言えます。

骨密度の低下や骨質の劣化の原因は骨の再形成のバランスが崩れることが原因です。

骨は日々再形成を繰り返すことで更新されますが、これは古い骨を吸収する破骨細胞と破骨細胞が吸収した部分を再生する骨芽細胞によって成り立っています。

バランスの崩れ方は二つのパターンに分けられ、一つは骨芽細胞は正常に機能している一方で破骨細胞の吸収が様々な原因によって過剰になってしまっている高代謝回転型骨粗しょう症で、もう一つは破骨細胞の機能は正常なものの骨芽細胞の機能が低下してしまっている低代謝回転型骨粗しょう症です。

このような骨の再形成のバランスを崩す原因は大きく分けて6種類に分類されます。

1.遺伝
遺伝的な要因によって骨の再形成のバランスが崩れてしまうパターン。小さい体格やBMIが低い場合も骨粗しょう症のリスクが高くなる要因です。

2.栄養
カルシウム不足や菜食主義、乳糖不耐症といったカルシウムや骨の形成に重要なコラーゲン、ビタミンDが慢性的に不足しているパターンです。アルコールの過剰摂取もカルシウムの吸収を阻害します。

3.生活習慣
喫煙は骨粗しょう症のリスク要因の一つです。また、運動刺激がない場合や逆に過剰に骨に負荷のかかる運動を行う場合も骨粗しょう症になりやすくなります。

女性の場合は早期自然閉経や初経遅延など、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌が不安定になることで骨粗しょう症が誘発されやすくなります。

4.疾患
バセドウ病などの甲状腺機能亢進症、糖尿病、クッシング症候群、胃腸や肝臓の疾患、関節リウマチなど様々な疾患が骨粗しょう症のリスクを上げることが知られています。

また、過去に骨折を経験した人は骨折を経験したことのない人と比較して骨粗しょう症になるリスクが高いと言われています。

5.薬物
一部の抗凝固薬、抗痙攣薬やリン結合制酸薬、甲状腺ホルモンの過剰摂取でカルシウムの吸収が抑制されます。

6.老化
年齢を重ねることによって骨の再形成の機能が低下したり、閉経によりエストロゲンの分泌が少なくなると破骨細胞による骨吸収が活発になります。また、妊娠後に骨粗しょう症になる事もあり、特発性骨粗しょう症と呼ばれますが、これもエストロゲンの分泌が関係しています。

骨粗しょう症と判断するためには?

骨粗しょう症の診断は骨の評価から始まります。脊椎のX線画像で通常なら骨の部分は白く写りますが、骨がスカスカになっていると黒く抜けた部分が増えて、全体的に写り方が薄くなります。

また骨量の測定を行い、20~24歳の若年層における骨密度の平均値(YAM)と比較して80%未満の場合は骨粗しょう症の疑いと診断されます。

骨に骨折が見られたり、骨密度がYAMの70%未満の場合は骨粗しょう症と診断され、骨密度がYAMの70%以上80%未満の場合は骨粗しょう症予備軍である骨量減少であると診断されます。

また、骨粗しょう症や骨量減少を引き起こしている原因を特定する為に血液検査や尿検査なども合わせて行います。

骨粗しょう症の治療法

腰や背中などの痛みが強い場合には安静にして鎮痛剤を投与しますが、動かないと骨粗しょう症を悪化させる原因にもなるため、痛みや負荷を軽減する装具をつけて早期から運動リハビリを行って骨萎縮を予防します。

糖尿病などの別の疾患によって生じている骨粗しょう症については、原因となっている疾患の治療を行います。

また、骨粗しょう症そのものについては投薬治療を行います。使用する薬は破骨細胞による骨吸収を抑制する骨吸収抑制剤と骨芽細胞を活性化させる骨形成促進剤の2種類があり、骨粗しょう症のタイプによって使い分けたり、併用したりします。

骨粗しょう症の予防法

骨粗しょう症の予防は3つに分けられます。

・健全な生活
カルシウムやビタミンDの不足はもちろんのこと、糖尿病や肥満といった生活習慣病は骨粗しょう症の引き金になります。

バランスの良い食生活を心がけるようにするとともに、日頃カルシウムの摂取量は不足しがちですので、牛乳や豆腐を食べたり、カルシウムのサプリメントを活用して積極的に摂取するようにします。

また、過度の飲酒や喫煙は骨質を悪化させる原因になるので控えるようにしましょう。

・適度な運動
骨はある程度の刺激を受けることによって再形成が促進されます。日ごろ運動を行わないと刺激が少なくなって骨が萎縮してきます。

一方、強い運動負荷がかかると今度は骨の形成が阻害されますので、ジョギングなど適度な運動を日ごろから心がけると良いでしょう。

日頃忙しくて時間が取れない方でも、週1回運動する習慣を身につけたり、階段を使うといった工夫で骨粗しょう症を予防することができます。

・日光を浴びる
ビタミンDはカルシウムの吸収に欠かせないビタミンですが、食べ物から摂取しなくても私たちの体の中で作る事ができます。その合成に欠かせないのが紫外線です。

日焼けが心配な方もいますが、日焼けするほどの日光は必要がありませんので安心して下さい。週2回、夏場なら5分程度、冬場なら30分程度で必要なビタミンDを十分に作る事ができます。

直射日光ではなく木漏れ日でも十分ですので、週2回程度は外に出て日の光を浴びるようにしましょう。

老化は誰も避けることができませんが、骨粗しょう症は日頃の心がけで予防や進行の抑制が可能な疾患です。

骨は私たちを支えて守ってくれる大切な大黒柱ですので、普段から健康に配慮した生活を続けるようにしましょう。

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