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症状によって病名が違う、意外と知らない「むちうち」の基礎知識

      2017/01/13

症状によって病名が違う、意外と知らない「むちうち」の基礎知識

あなたはむちうちについてどのぐらいご存知でしょうか。

耳にした事がないという人も結構多いのでしょうが、むちうちの原因は自動車での事故やスポーツ中の事故、労働災害などいつ何時自分自身が関わってもおかしくないシーンでの事故が原因で発症してしまう病気なのです。

今回はむちうちとはなんなのかというところから種類・症状、詳しい原因、どこの診療科でどんな治療を受けたらいいか、予防策を紹介していきます。

むちうちとは?

むちうちというのはむちうち病という症状の通称のことを指しています。

むちうちの原因は、上述したように自動車の追突、衝突、急停車等といった自動車によって起こってしまった事故によって首が鞭(むち)のようにしなってしまったことによって起こる症状を総称したものです。

スポーツの事故、労働災害でも起こる可能性のあるこのむちうちですが、あくまでも様々な症状の総称であり、正式な傷病名は頸椎捻挫、頸部挫傷、外傷性頸部症候群などと病院では診断される事が大半です。

そして、その傷病名によって起こる症状も微妙に変わってきます。

むちうちの種類と症状

むちうちの種類は大きく分けて頚椎捻挫型・バレー・ルー症状型・神経根症状型・脊髄症状型・脳髄液減少型の5つに分けられます。

●頚椎捻挫型

頚椎捻挫型はくびや肩に痛みが走る事によってその部分が動かしにくくなるといった寝ちがいや肩こりと類似した症状をを示すことが多くて、むちうちの種類で最も多く発症する症状で70~80%のむちうちは頚椎捻挫型です。

●バレー・ルー症状型

バレー・ルー症状型は主に後頭部やうなじに痛みが走るのと同時にめまいや耳鳴り、疲れ目、顔・腕・のどの知覚異常、声がれ、飲食がしにくい、胸が締めつけられるような感覚を感じるといった症状を伴うタイプのむちうちの種類です。

●神経根症状型

神経根症状型はくびの痛みや上肢・腕の知覚異常をおもな症状とするむちうちの症状の種類の事を指します。

くびを曲げたり、回したりと首を動かしたり、せきやくしゃみをした際に今までにない痛みや違和感を強く感じるのが特徴で、中には後頭部や顔面にも痛みを感じたり、顔にベールをかぶったような感覚を感じる人もいます。

●脊髄症状型

脊髄症状型は下肢・脚へのしびれ感や知覚異常など、首よりも下肢の症状が目立つタイプで、歩きにくさを感じたり、便や尿が出にくくなるといった症状を発症する事もあります。

●脳髄液減少型

脳髄液減少型は頭痛、頚部痛、目眩、吐き気、倦怠感、腰痛、記憶障害、頚関節痛、胃腸障害、頻尿、脱水症状など幅広い種類の症状を発症する可能性があるタイプなので誤診も起こりやすいタイプです。

脳髄液減少型がむちうちの一種とされたのはまだ比較的最近です。

むちうちの原因

むちうちの原因として最も多いのが自動車事故だと言う事は既に説明しましたが、どうして自動車事故によってむちうちを起こすのでしょうか。

それは、突如背後から追突されたなどといった、予期せぬ衝撃で首が激しく揺さぶられたことによって、首の筋肉や靭帯、神経、脊髄に損傷が起きてしまうからです。

これらはスポーツ、労働災害が原因である場合も同様で、予想外の方向に強い衝撃で首が動かされてしまった事が主な原因なのです。

更に種類によって説明していくと…

●頚椎捻挫型
首の筋肉や靭帯が傷ついて捻挫状態になってしまったことによって発症。

●バレー・ルー症状型
受けた衝撃が首の骨を通り越して、その中を通る自律神経にも走った事によって傷ついたことで発症。

●神経根症状型
数ある神経の中でも、脊髄から出ている根元部分である神経根がダメージを受けてしまったことで発症。

●脊髄症状型
衝撃によるダメージが神経だけでなく、直接脊髄にまで及んでしまったことによって発症。

●脳髄液減少型
衝撃によって脳や脊髄を満たしている脳脊髄液が通常流れている脳脊髄液腔から漏れてしまう事で髄液が減少し、髄液圧が下がったことで脳や脊髄から伸びる神経に影響を出してしまう事で発症。

という風にいえます。ただし脳髄液減少型についてはまだまだ分かっていない事も多いです。

どの診療科に行けばいいの?

むちうちはどこで診療してもらえば適切な診療を受ける事が出来るのでしょうか。

まず初診は外科または整形外科に行きましょう。もし、近くに総合病院があるのなら、そこに行って症状に適した科で診てもらうというのも1つの方法です。

むちうちの場合すぐには症状が出ないこともありますが、気づかないうちに重い症状を受けている可能性は十分にあるので極力早く病院に行きましょう。

また、接骨院などで治療したいと考えている方もいるかもしれませんが、そういった場合でも治療に移る前に医師の診断書が必ず必要になるので、初診は絶対に病院に行きましょう。

むちうちの治療法

むちうちの一番一般的な治療法は腫れ上がってしまった筋肉を湿布で冷やしたり、痛み止めの薬を投薬するといった捻挫を治療するような治療を行って自然治癒をサポートしていくような治療が多いです。

それに首の負担を軽くするために、頚椎カラーをつけるというのがむちうちならではではありますが、基本的には捻挫を治療するようなものです。

これは、先ほども述べたようにむちうちの大半は頚椎捻挫型という首が捻挫を起こしたような状態になってしまった症状を起こしている事が大半であるからです。

軽ければこれで3か月程で治りますが、もしこれでも治らない場合は骨のズレを治す牽引や固まった筋肉をほぐすために患部を温める温熱療法を行います。

また、接骨院や鍼灸院では全身マッサージや整体、神経のツボに針治療を行ったりします。

バレー・ルー症状型や神経根症状型、脊髄症状型だとあまりに治らず、MRIで頸椎に椎間板の脱出や不安定頸椎が見られるなら手術する事もあります。

また、脳髄液減少型の場合はブラッドパッチ治療という髄液を包む硬膜の外に自分の血液を注入することで髄液の漏出を止める治療を行う事もあります。

いずれせよ、全ての種類のむちうちに言えることはとにかく安静にするということが大切だということです。

むちうちの対策法

むちうちを対策するために最近では自動車会社も様々なことを取り入れています。

例えばヘッドレストのステー下部に重りをつけて、追突時に慣性の法則で重りに後ろ向きの力がかかることで、テコの原理でヘッドレストが前にせり出して、頭部が後ろにのけぞるのを防ぐといったものです。

シートバック自体が衝突したときに後ろに倒れて衝撃を緩和したり、シートバックにかかった重力でヘッドレストを押し出すものもあります。

もちろん、自動車の機能に頼るだけでなく自分でできることもあります。

事故が起こりにくいように最低3秒ほどの車間間隔を空けて走行したり、シートベルトを必ず着用したりするといったことです。

シートベルトもただつけるだけでなく腰部のベルトは骨盤の上にぴったりと着用し、肩の部分の高さを調節できるなら肩と首の中ほどにベルトを着用するようにします。

そして頭とヘッドレストの位置も大事でこれを出来るだけ距離を近づけるようにするだけでも大分事故時の症状が軽くなる可能性が高まります。

最も一番重要なのはとにかく安全運転することですが。

むちうちに効果的なマッサージ・ツボ

むちうちには上記のようにマッサージやツボ押しも効果的とされています。

マッサージなら頭の血管(総頚動脈)に沿って頭を少し前かがみにして片手もしくは両手で上下、左右にマッサージをし、わずかにでもコリを感じる部分を揉んだりすることで筋肉の痛みが無くなったり、血の流れが良くなって治りが早くなるのに効果的です。

ツボなら耳たぶの後ろの側のくぼみ(完骨)を親指か人差し指で5秒間5回ほど指圧したり、腕を水平に上げて肩の前面にできるくぼみ(肩髃)を腕を下げた状態でくぼみとは反対の手の親指で10秒間押してはゆっくり離すを3回繰り返したり、手首の内側のシワの真ん中とひじの間(郄門)を反対の親指で5秒間に5回程指圧するとむちうちに効果的です。

但し、注意したいのはむちうちを発症したばかりのときにマッサージやツボ押しは逆効果になる可能性が高いので、やらないようにした方がいいです。

これらはなかなか改善しないと感じた時に行った方がいいですね。

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