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腎臓のダメージは蓄積され続ける…慢性腎臓病になってしまったら

      2017/01/13

腎臓のダメージは蓄積され続ける…慢性腎臓病になってしまったら

慢性腎臓病(CKD)はなんらかの腎障害が3か月以上続く場合と定義されています。

腎臓は臓器の中で重要な働きをしている器官の一つです。体の中から有害な毒素を尿として排出したり、逆に体に必要な物質を再吸収したりしています。

慢性腎臓病になるとどうなってしまうのでしょうか?

慢性腎臓病の症状

慢性腎臓病の怖いところは初期症状がほとんどないということです。症状がないため、処置をする機会も得られないまま、どんどん進行してしまうのです。気づいた時には手遅れというケースもあります。

腎臓は肝臓と違い、一度ダメージを受けると二度と回復しません。慢性腎臓病が進行すると、以下のような症状が現れてきます。

・尿の量や回数が増える
・むくみ
・貧血
・倦怠感
・息切れ

さらに進行すると慢性腎不全という状態に陥ってしまいます。慢性腎不全は腎臓の機能が30%くらいまで低下した状態を指し、尿が作られなくなるために、尿量が激減します。

そのことで、本来排出されるはずの毒素が体の中に溜まり、尿毒症を引き起こします。こうなってしまうと命に関わる危険な状態です。

慢性腎臓病は重症度判定のためにステージ分類されています。重症度は原因、腎機能、蛋白尿の三つの項目に基づいて総合的に判定されます。腎機能を表す値としてはGFR(糸球体濾過量)が用いられています。

腎臓の構造の一部である糸球体はざるのような役割をしており、腎臓の血管から流れてきた血液の中で体に必要な物質は通さず、体に不要な物質は通しています。

GFRは腎臓が1分間にどれくらいの血液を濾過して尿を作れるかを示す値です。GFRはその値によってGFR区分という6つの段階に分けられます。G1、G2、G3a、G3b、G4、G5の順にGFRは低下していき、G5の段階では腎臓の濾過機能が非常に低下している状態であり、末期の腎不全という状態になります。

血液を流れる蛋白質は体に必要な物質であり、かつ分子量が大きい為に通常は糸球体を通過できません。しかしながら腎臓に異常があると糸球体を通過してしまいます。その状態を蛋白尿といいます。蛋白尿になると尿が泡立つといった症状が出てきます。

また、腎臓は血圧を調節する働きもしているので、慢性腎臓病になると脳梗塞や狭心症、心筋梗塞など、脳や心臓の病気を引き起こす可能性も高くなります。

慢性腎臓病の原因

高血圧や糖尿病は慢性腎臓病の危険因子となります。そのため、これらの病気につながる脂質異常症や肥満、喫煙、飲酒、運動不足、ストレスなども原因となります。

これらは不摂生な生活によるものが多いことから、慢性腎臓病は生活習慣病であるとの意見もあります。現代のようなストレス社会も原因の一部でしょう。

慢性腎臓病の治療法

食事療法

初期の段階では高血圧の原因となる塩分の制限、毒素のもととなる蛋白質の制限などがあります。慢性腎臓病が進行した段階ではされにカリウム、リン、水分の制限が必要となることがあります。

薬物療法

降圧薬:
腎臓病になると血圧の調節がうまくいかないために高血圧になります。血圧を下げることで脳卒中などの合併症のリスクを減らします。

利尿薬:
尿量を増やすことで体の中の毒素を排出させやすくします。また、体の中に溜まった余分な水分も排出されるためむくみが取れ、血圧を下げる効果もあります。

吸着炭素剤:
経口摂取することで体の中の毒素を腸で吸着して便として外に排出させます。

エリスロポエチン製剤:
腎臓は血液を作るホルモンを出しています。そのため、慢性腎臓病になると貧血になります。この薬はそのホルモンの代わりとなり貧血を改善させます。

末期の慢性腎不全という状態になるとこのような薬物療法では対処できなくなります。そのような状態では、腎臓移植や透析療法で対処していく必要があります。腎臓移植は提供者が見つかるかどうか、見つかっても自分に適合するような腎臓かなどの問題があります。

透析治療は週に数回または毎日病院に通い、何時間もかけて行う方法のため、負担が大きくなってしまいます。このように末期の腎不全になると治療がとても大変になります。

慢性腎臓病の予防法

一番大事なのは生活習慣の改善です。過度な飲酒、喫煙を避け、積極的に運動するなどして生活習慣病を予防しましょう。塩分の摂り過ぎは高血圧のもとになるので気をつけましょう。肥満のもとになるような食事は避け、バランスよく食べましょう。

定期的に病院で血液・尿検査などを行うことも大切です。慢性腎臓病は初期では気づきにくい病気であり、気づいたときには手遅れという場合も多いです。症状がなくても定期的な検査を行い、健康的な生活を送り慢性腎臓病を予防していきましょう。

 - 肝臓・膵臓・腎臓の病気