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声を仕事にしている人に多い病気。歌手も苦しむ「声帯ポリープ」

      2017/01/13

声を仕事にしている人に多い病気。歌手も苦しむ「声帯ポリープ」

よく芸能人や歌手などが声帯ポリープを切除したという話がテレビのニュースや雑誌などで話題になります。

よくある間違いは、ポリープによる喉の違和感を風邪による喉の痛みと勘違いすることです。声帯ポリープが一度できると、風邪とは異なり長期間に渡って声が出にくい症状が続きます。

正しい声帯ポリープの原因・治療・予防法を学び、声帯ポリープを改善・予防していきましょう。

声帯ポリープとは?

喉の奥には声帯と呼ばれる発声する際に震わせて用いる組織があります。二枚の向かい合わせの板状の粘膜組織が並ぶように立っているのが声帯です。

この声帯の表面は粘膜に覆われており、この粘膜が震えることによって空気を振動させ、各種の音を発生させる仕組みになっています。

声帯は喉仏のあたりに位置しており、食べ物が気管に入らないように入り口を塞ぐ役割も果たしています。

この声帯の一部に血マメができたものがポリープです。

声帯粘膜の毛細血管が炎症により腫れ、そこにさらなる刺激を加えることによって悪化し、腫れが大きくなって血腫と呼ばれている血マメになるのです。

通常は片側のみに声帯ポリープは見られますが、場合によっては両側にできることもあります。

ポリープの大きさはさまざまで、大きいものになると声帯の半分を覆うほどのサイズへと成長します。

声帯ポリープの症状

声帯ポリープができると、声に異常が生じるようになります。

具体的には、話している時に喉に違和感を覚え、声が出にくくなったり枯れやすくなったりします。また唾をゴクンと飲み込むと喉の奥に痛みを感じることも多いようです。

声帯に炎症が起こるため、発熱、あるいはしきりに痰が出るようになることもあります。

通常の風邪と異なり、うがいをしたり熱がひいてもポリープが消えることはなく、声門を閉じることができないため発声が全く改善されないという特徴があります。

声帯ポリープの原因

声帯ポリープができる一番の原因は声帯への過剰な刺激です。特に反復的に刺激を与え続けると声帯へのダメージが蓄積され、悪化しやすくなります。声帯の粘膜には毛細血管が張り巡らされていますが、この血管が炎症によって充血し、血の塊になるのです。

声帯ポリープができやすい職業には教師や歌手などが多くなっています。頻繁に大声を出す必要があるため、声帯を傷めやすいのです。また血行を悪化させるような喫煙も声帯ポリープと密接に関係していると言われています。

通常、声帯は炎症が起きても自然の治癒力によって回復していきます。声帯は細胞の活動が活発なため新陳代謝が良く、ポリープは新しい細胞と入れ替わるため、そのまま剥離・吸収されていきます。

しかし間違った発声法などによって声帯を酷使し続けると、炎症が治まらずに悪化してしまうのです。

身体の回復にはストレスや睡眠が大きく関与しており、仕事や日常生活でストレスを感じていたり、睡眠不足が長続きするとポリープが解消されずに大きく成長してしまう要因となります。

他にも稀なケースですが、飲酒によって脱水症状が続いて食道炎となり、その炎症が喉頭まで波及し声帯ポリープができる場合もあります。

声帯ポリープの治療法

声帯ポリープの治療の基本は保存療法になります。この方法は身体の治癒力に期待して手術をしないという選択になります。

薬は抗炎症剤やステロイドを吸入することによって炎症を和らげ、治癒を促進します。

また発生時に痛みを強く感じる場合には鎮痛剤を服用します。

こういった保存療法を続けても改善が見込めない場合は手術を行います。

全身麻酔をかけて、顕微鏡下で鉗子を用いて切除する喉頭顕微鏡下手術という手法が主流です。摘出したポリープは喉頭癌かどうかをチェックするために病理検査も同時に行います。

また高齢者などの体力の低下している人の場合は、ファイバースコープを用いた切除を行います。

この方法であれば局所麻酔だけで手術可能で、入院も必要ないため患者の負担を少なくすることができます。ファイバースコープに付属したメスを用いてポリープを切除しますが、喉の反射が残るため術者の高い技量が求められる手術になります。

また術後は一週間ほど安静にして発声を控える必要があるほか、喫煙者の場合は禁煙しなければなりませんので注意が必要です。

声帯ポリープの予防法

声帯ポリープを予防するには、声帯の炎症を抑える工夫が肝心となります。

具体的には、喉の乾燥を防ぐためにこまめに水分を補給すること、加湿器で室内の湿度を高める等の対策が考えられます。他にもマスクを着用することによって空気中のホコリを吸い込むリスクを回避することもできます。

また喉の奥から発声する癖がある人は、腹式呼吸をしながら発生する方法を学ぶと喉の負担を軽減することができます。

俳優・女優が毎日欠かさず練習しているように腹の底から声を出す訓練をすれば、簡単に腹式呼吸をマスターすることができるようになります。

 - 肺・気管支の病気