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口の中にミルクのカス?鵞口瘡は親子でやりとりしてしまう病気

      2017/02/15

がこうそう・鵞口瘡

鵞口瘡(がこうそう)は聞きなれない病気ですが、主に赤ちゃんに見られる口の中の病気です。

口や股の部分に白いカスのような白苔(はくたい)がついて、こすっても取れないのが特徴です。命に関わる病気ではありませんが、赤ちゃんを守るために妊娠中からこの病気を意識するようにしましょう。

鵞口瘡の症状

鵞口瘡は口腔カンジダ症ともいわれる病気です。症状は口の頬の裏側の部分や舌、歯茎といった柔らかい部分に白いミルクのカスのようなものが付着しているようにみえます。

ミルクを与えたときにも口の中にミルクのカスが残ってこの症状と似たような状態になりますが、鵞口瘡は拭っても取れることはありません。無理に剥がそうとすると痛みを伴いますし、かさぶたを取った後のようにえぐれてしまい、炎症を起こしたり化膿してしまいます。

白苔以外には無症状の場合が多いですが、化膿していたり症状が重い場合は食欲が落ちたり、口の中の違和感で機嫌が悪くなる事もあります。

鵞口瘡を発症するのはおもに赤ちゃんですが、免疫力が落ちた子どもでも発症することがあります。通常はうつる病気ではないですが、保育所などで鵞口瘡の子のおしゃぶりなどを口に入れてしまうなど口の中の菌がおもちゃや乳首を介して感染してしまう場合もあり注意が必要です。

鵞口瘡の原因

鵞口瘡の原因となるのはカンジダ菌です。カンジダ菌はカビの一種で、生殖器の病気であるカンジダ症を発症させるものと同じです。赤ちゃんの口にこのカンジダ菌が入り込んで増殖することで鵞口瘡は起こります。

赤ちゃんの感染経路はいくつか考えられますが、一つはお母さんの産道を通る際にもらってしまう産道感染です。

通常女性の約10%程度は、膣にカンジダ菌が存在しています。通常ですと特に悪さをすることはないのですが、妊娠中は特にホルモンバランスが崩れ、疲れやストレスなどによって体調を崩しやすくなります。免疫力が落ちてくるとカンジダ菌が急に活発になって膣カンジダ症を発症してしまいます。

膣カンジダ症の産道を通過してきた赤ちゃんにはカンジダ菌が付着していますが、赤ちゃんは免疫力がさほど高くないために、特に湿り気が多い口や股の部分で増殖してしまうのです。

産道感染以外にも、おもちゃやスプーン、乳首や人工乳首、哺乳瓶にカンジダ菌がついており、赤ちゃんがそれを口に入れることによって口の中にカンジダ菌が入り込んでしまい、鵞口瘡を引き起こす場合があります。

鵞口瘡かな? と思ったら

多くの場合は赤ちゃんの口の中に白苔がついていることで気づきます。普通のミルクなどのカスであればガーゼで拭ったときにガーゼで拭き取れたり、場所が移動しますが、白苔の場合にはそれがありません。

取れないからといってゴシゴシと無理やり白苔を取ろうとするのは絶対に避けましょう。粘膜が傷ついてますます悪化しますし、剥げてしまった部分はとても化膿しやすく、別の感染症を引き起こす可能性もあります。

いつもと様子が変わらず、ミルクの量も減っていないようであればそのまま様子を見ます。鵞口瘡は重症でなければ自然治癒することが多い病気です。ただし、別の病気で免疫力が落ちていたりする場合は早めに受診するようにしましょう。

しばらく様子を見ていて、白い部分が広がってきて食欲が落ちてしまったり、ぐずって不機嫌な様子が続くような場合も受診するようにして下さい。

鵞口瘡の治療法

病院へ行くと特に白苔以外に普段と変わりないようであれば様子を見ることになります。食欲が落ちていたり、範囲が広い場合やびらんしている場合は抗菌薬が処方されます。

処方される抗真菌薬は液状のものが多く、日に3~4回口に垂らしたり、綿棒で塗ってあげて唾液と良く混ざって口の中全体にいきわたるようにしてあげます。口の中に薬がいきわたるまでなるべく何かを口にくわえたりしないようにしましょう。

早く治したいからといって多く飲ませてしまうのは逆効果です。口の中がさらに荒れてしまう原因になりますので、定められた量を与えるようにしましょう。

また、口の中のカンジダ菌が食事を通じて便と一緒に排泄され、お尻の部分でカンジダ症を発症する場合があります。一見おむつかぶれに見えますが、よく見ると小さいブツブツができていておむつかぶれではありません。

通常のおむつかぶれのケアをしてしまうと悪化するので、鵞口瘡の赤ちゃんがおむつかぶれのようになっている場合は医師に相談するようにしましょう。これも抗真菌剤の塗り薬で治ります。

家の中では、赤ちゃんが触ったり口に入れるものは赤ちゃんの唾液からカンジダ菌がついていますので、良く消毒するようにしましょう。また、大人の方でカンジダ菌を保菌しているような方は触れる時によく手を洗ってください。

授乳する際も乳首や手を良く消毒し、親子でカンジダ菌をやりとりすることがないように注意しましょう。

鵞口瘡の予防法

鵞口瘡は私たち大人から赤ちゃんにカンジダ菌をうつすことによって発症します。大人にとってはカンジダ菌は大したことのない菌かもしれませんが、免疫力がまだ備わっていない赤ちゃんにとっては厄介な敵です。

妊娠中、特に妊娠後期はカンジダ症を発症しやすい時期で、婦人科でカンジダ検査が行われます。それ以外でもおりものに異常が見られたり、外陰部にかゆみがあるなどの症状がある場合は婦人科で検査を受けるようにしましょう。

カンジダ症と診断された場合は早めに治療するようにし、産道感染を防ぐようにしましょう。

また、赤ちゃんはなんでも口に入れてしまいますので、家の中はできるだけ清潔にし、特に哺乳瓶やスプーン、おもちゃなどはこまめに消毒するようにしましょう。哺乳瓶などを洗うスポンジやブラシも不衛生ですとカンジダ菌が増殖しますので、熱湯消毒を心がけます。赤ちゃんの手足も、なるべく清潔に保つようにします。

赤ちゃんと触れ合う時は手を良く洗ってから触れ合いましょう。特に高齢者や、免疫力の落ちている人は無症状でもカンジダ菌を多く保菌している場合があります。赤ちゃんを守るためによく手を洗ってもらいましょう。

また、食べ物の口移しや口へのキスは絶対に避けましょう。大人の口腔内はカンジダ菌だけではなく様々な細菌がたくさんいます。免疫力が備わっていない赤ちゃんの口に細菌をねじ込んでいるようなものです。

愛情表現のつもりが思わぬ事態を起こしますので、寂しいかもしれませんが別の形で愛情をいっぱい注いであげてください。

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