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子どもに吃音改善のトレーニングは逆効果!吃音の原因とは?

      2017/01/13

子どもに吃音改善のトレーニングは逆効果!吃音の原因とは?

流暢に会話をすることは、仕事やコミュニケーションを円滑に行う上で大切になってきます。

吃音は本人の意思に関係なく、言葉が出づらくなってしまう症状です。それゆえに、人間関係でのトラブルや本人の心の問題にも発展しうるのです。

吃音の症状

吃音の症状は大きく三つに分けることができます。

・同じ言葉の繰り返し

「お、お、お、おはよう」など連続して同じ言葉を話してしまうといった特徴があります。流暢に話すことができない口下手の人とは明らかに異なる症状が見られます。

・言葉の引き伸ばし

「おーーーーーはよう」など、単語の一部を極度に伸ばして発声する癖が見られます。わざとらしく音を伸ばしているのではなく、無意識でこのような発声になっているのが見受けられます。

言葉の消失

「おは・・・・・」のように話している途中で言葉が途切れて出てこなくなる様子が見られます。

このように吃音は流暢に言葉を操る人とは少し異なる特徴が見られます。最初は本人にも吃音の自覚があるわけではなく、周囲に人がいない状況で独り言を口にする時や歌う時などはスラスラとつかえずに発声することができるという吃音独特の性質があります。

また、一部の吃音の人においては、話している時に手や足が動いてしまう随伴行動と呼ばれる動きを示します。他に「えーーーと」「あのーーーー」などと話し始めに口にすることもあります。

吃音の原因

吃音には体の発達に伴って生じる幼児期の吃音と、後天的な環境や経験によって生じる吃音の2種類があります。幼児期の吃音は2~5歳の時期に発症するといわれており、男女比は約4:1の割合で生じるとされています。

かつては吃音の原因として様々な仮説が提唱されていましたが、現在では主に三つの原因で吃音になるとされています。

・脳の障害

脳は左右の半球によって担う活動が異なるとされており、吃音の人は発話時に右脳の活動が左脳の活動よりも優位になっているといわれています。

また、吃音の人の中にはドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質の濃度も通常より高い値を示すことがあり、このことが記憶を一時的に保存しておくワーキングメモリに影響を与えているといったことも示唆されています。

他に耳から入ってくる音が発話を邪魔するために吃音が起きるとするフィードバック障害説もあります。

・ストレス

人間はストレスを受けるときに扁桃体と呼ばれる脳の部分が強く反応することがわかっています。この扁桃体と連動して活動する領域の脳細胞の密度が減少しているとする報告もされています。

ストレスには過去の心的外傷や厳しすぎるしつけなど環境的な要因が大きく影響します。

・性格

特に自意識が強い人の場合、自分が吃音であることに対して意識をするあまり緊張してしまう人がいます。人は緊張すると早口になりやすくなりますが、早口で話そうとすると言葉が出なくなることがあるのはよく知られています。

神経質な人や不安、恐怖を感じやすい性格の人は吃音になりやすいといえるのです。

子どもの吃音に対する間違った対処

子どもが吃音になってしまったことで、良心からトレーニングを行わせるケースがあります。ですが、これは子どもの吃音を悪化させてしまう要因になってしまいます。

吃音になってしまった子どもに対してきつく言い聞かせるのも、症状が悪くなる一方です。

子どもは両親、家庭環境から心理的な影響を強く受けています。吃音になってしまったからといって、それを治そうとせず、個性の一部として認めてあげることで吃音の症状が解消に向かう可能性もあるのです。

吃音の原因には精神的ケアを重視する治療法が実施されていました。また、超人的な発声訓練の努力によって吃音を克服した人がいたため、発声訓練によって吃音は治るとされていた時期もあります。

他にも右脳と左脳のアンバランスは利き手によって生じるので、左利きの子どもを右利きに矯正することによって吃音を治そうとした親もいます。遺伝性だからと吃音を治すことを諦めてしまった人も多くいるようです。

現在では、複数の要因が重なって吃音が生じるとされており、単一的なアプローチが行われることは少なくなってきています。一つの治療法に頼るのではなく、複数のアプローチを同時に行うことにより治療を目指す手法がとられているのです。

吃音の治療法

吃音の治療で最初に行うのは心理的な不安要素を取り除くことです。どんなに発声訓練や呼吸訓練をしても、精神的な不安を抱えている場合には筋肉が緊張してしまうため正常に発音することが難しくなってしまいます。

そこで、吃音を肯定するような言葉を与え、話すことに対して励ましの言葉をかけることが重要になります。吃音者に対してゆっくりと話しかけることも効果があるとされています。話している時に遮ったり中断させたりすると、そのことが吃音を助長する結果になるので控えるようにします。

次に行うのが呼吸訓練や言語訓練士によるフィードバック訓練です。呼吸訓練では主にへそのあたりにある丹田と呼ばれる場所から腹式呼吸を行う練習をさせます。こうすることでリラックスしながら話す癖を身につけていくのです。

また、言語訓練士は特殊な機器を用いて聴覚フィードバックを強化する訓練を課します。メトロノームなどを用いてリズム感を養う方法を採用している訓練士もいます。いずれの訓練法にしても脳内の神経回路を再編成することになりますので、ある程度の時間がかかります。

速効性はありませんが地道な訓練をすることで少しずつ吃音は回復していくといえるでしょう。

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