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痛み止めが喘息を引き起こすアスピリン喘息…治療法や予防法は?

      2017/01/13

痛み止めが喘息を引き起こすアスピリン喘息…治療法や予防法は?

痛み止めや鎮痛剤を飲んでしばらくしたら、喘息発作が起きてしまう…それがアスピリン喘息です。

アスピリン喘息はアスピリン以外の風邪薬や解熱鎮痛剤を飲んでも起きることが知られています。この機会にアスピリン喘息を知り、予防に努めましょう。

アスピリン喘息の症状

アスピリンに限らずNSAIDsと呼ばれる非ステロイド性抗炎薬を服用すると、鼻水による鼻づまり、ニオイに対する感度の低下などが起こります。

この時に鼻の奥にある副鼻腔で感染症を合併している場合は、鼻から黄色い膿汁が排出されることもあります。特に鼻茸と呼ばれるポリープが鼻の粘膜にできている場合や副鼻腔炎を患っている場合はアスピリン喘息のリスクが高くなります。

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鼻水に続いて見られるのが喘息です。症状が悪化すると脳の酸素不足により意識が朦朧としたり、窒息する危険性があることから迅速な対処が必要となります。

また、これらの症状以外にも顔や首が赤くなったり、お腹が痛くなるなど消化器に症状が現れることもあります。

アスピリン喘息の典型的な症状は誘発原因となる物質を摂取してから1時間以内に起きますが、通常は半日程度で症状は治まり、回復していきます。ただし、副鼻腔炎や中耳炎などの合併症を起こしている場合は症状が長引くこともあります。

アスピリン喘息の原因

アスピリン喘息はNSAIDsと呼ばれる非ステロイド性抗炎症剤に含まれる成分の作用によって起きるとされています。通常、体内にはアラキドン酸と呼ばれる必須脂肪酸が免疫や学習機能の向上に役立っています。

アラキドン酸はロイコトリエンやプロスタグランジンという二つの物質に分解されてバランスが保たれていますが、NSAIDsにはアラキドン酸が炎症の原因となるプロスタグランジンへ分解されるのを阻害する働きがあります。

NSAIDsによって炎症が治まるメリットはあるのですが、デメリットもあります。

プロスタグランジンにはPGE2と呼ばれるタイプがあり、気管支を拡張する作用があります。しかし、NSAIDsによってプロスタグランジンの生成が阻害されてしまうとPGE2が生成されなくなってしまうため、気管支が収縮して喘息になってしまうのです。

また、ロイコトリエンは気管支の収縮に関係しているとされており、過剰なロイコトリエンの生成が喘息と密接に関与しているとされています。

アスピリン喘息の治療法

アスピリン喘息への対処法として一般的なのは、ステロイドの鼻腔への噴射やステロイドの点鼻薬を用いる方法です。ステロイドにはリポコルチンと呼ばれる物質を生成する働きがあり、この作用によってアラキドン酸自体が生成されにくくなります。

このような作用機序によって、アスピリン喘息を抑えることが可能になるのです。

鼻部へのステロイドが功を奏しない場合は、全身にステロイドを投与する方法が選択されます。短期間のステロイド投与は副作用の少ない方法ですが、長期にわたるステロイド投与は副作用が生じるリスクがあることから、短期間のステロイド服用が望ましいとされています。

アスピリン喘息の他に合併症として鼻茸が鼻腔内にできている場合は、鼻粘膜を除去することによって鼻の呼吸ルートを確保する手術が行われます。基本的に手術時間は長くても数時間と短く、日帰りが可能となりますので気になる場合は耳鼻科で相談するといいでしょう。費用も数万円以内で済むことがほとんどです。

アスピリン喘息の予防法

アスピリン喘息は発症しても半日程度で回復することが多いため、本人の自覚がないこともあります。そういった場合にはアスピリン喘息になりやすい体質かどうかを調べるアレルギー負荷試験を受けることをおすすめします。

事前にアスピリンなどの解熱鎮痛剤に含まれるNSAIDsに対するアレルギーがあるかを調べることができるのです。

アスピリンなどのNSAIDsに対して過敏に反応する体質である場合は、アスピリン、アセトアミノフェン、ロキソプロフェンなどの解熱鎮痛剤が含まれた製品を避けるという対策を講じることができます。

湿布にも鎮痛剤が含まれていることが多く、皮膚から吸収されてしまうため、外用塗布薬に分類される塗り薬や点眼薬などを使用する際には含有成分にNSAIDsがないかどうかをあらかじめチェックしておくといいでしょう。

風邪などにより、薬を服用する場合にはCOX阻害作用のない漢方薬を処方してもらうこともできます。医師や薬剤師にアスピリン喘息が起きやすい体質であることを説明し、喘息が起きないような種類の薬を出してもらうことが大切になります。

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