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食物アレルギーになってしまったら、アレルゲンを把握し対処しよう!

      2017/01/27

食物アレルギーになってしまったら、アレルゲンを把握し対処しよう!

食物アレルギーの概要

食物アレルギーについての説明に入る前にまずは「アレルギー」について説明したいと思います。

人の体には自分の体にないもの(抗原)が入ってくると、それを異物として反応する物体(抗体)を作り出します。

そして、再度抗原が入ってくるとそれを抗体が攻撃して排除しようとする免疫の機能があります。

この機能をつかってウイルスや細菌から体を守っています。

風邪を引いた時に現れる熱や鼻水等の症状は、免疫機能が入ってきた風邪のウイルスを攻撃しているために起こる症状です。

しかし、この人間の体を守るための機能である免疫反応が行き過ぎて、攻撃しなくてもいいものに対してもウイルスや細菌と同じように攻撃をはじめてしまうことがあります。

これをアレルギーと言います。

そしてこのアレルギー反応のきっかけになる抗原の事をアレルゲンと呼んでいます。

食物アレルギーの場合は、食べ物に含まれる主としてたんぱく質がアレルゲンとしてみなされてしまい、それに対して免疫機能が攻撃をはじめることによって引き起こされるアレルギー症状です。

食物アレルギーの特徴は、子供に多くみられるということです。

6歳以下の乳幼児が患者の80パーセント以上を占めており、1歳に満たない子供では約10~20人に1人が発症しています。

子供に食物アレルギーが多い原因としては消化器系器官がまだまだ未発達であるため、アレルゲンになるたんぱく質をうまく分解出来ていないことが原因の一つとして考えられています。

そのため、消化器系器官が発達するとアレルゲンとなるたんぱく質を含む食品に対しての耐性がつき、食物アレルギーを引き起こさなくなる可能性が高くなります。

食物アレルギーの症状

食物アレルギーとは多くの場合は、食事した後すぐに症状が発生する「即時型食物アレルギー」のことを言います。

症状は食べた直後から遅くとも4時間後までの間に現れます。

食物アレルギーで発生する主な症状としては6つの症状が挙げられます。

まず、「皮膚症状」です。

皮膚症状は即時型食物アレルギーの症状でもっとも多くみられる症状であり、じんましんやかゆみ、皮膚に赤みが生じるなどの症状で患者の約9割に発生する症状になります。

皮膚症状の次に多い症状が「呼吸器症状」になります。

呼吸器症状ではくしゃみ、咳、呼吸困難やぜんそく発作のような症状が現れます。

次が「粘膜症状」です。

粘膜症状では口の中がイガイガしたり、唇や口の中、まぶたが腫れるなどの症状が発生します。

また、のどの粘膜に腫れが生じる可能性もあります。

この場合は気道が狭まってしまうので、声がかれたり、声が出なくなったりします。

症状がひどくなると窒息の可能性も出てくるので、速やかに対応する必要があります。

加えて発生する可能性があるのが「消火器症状」です。

腹痛や吐き気、嘔吐などの症状が発生します。

最後に発生する可能性がある症状が「アナフィラキシーショック」です。

アナフィラキシーショックでは血圧が下がって意識が遠のいてしまうこともあり、食物アレルギーで引き起こされる症状としては最も重いものになります。

食物アレルギーの原因

食物アレルギーのきっかけになるたんぱく質を含んでいる食べ物の事を食物アレルゲンと呼びます。

食物アレルゲンが患者の体内に入ってしまうことにより、食物アレルギーのきっかけとなるたんぱく質が体内に生じます。

それに対して免疫が過剰反応し、IgEという抗体を作り出します。

このIgE抗体がアレルゲンと反応することによりアレルギー反応が引き起こされてしまいます。

食物アレルゲンとしては卵・牛乳・小麦粉が代表的なものとなり、これら3つの食品は3大アレルゲンと呼ばれています。

また、これ以外にも食物アレルゲンとなりうる食材としては、蕎麦やピーナッツ、エビ・カニなどの甲殻類、果物、豆類など幅広い食材があります。

また、どの食材がアレルゲンになりうるかというのは年齢により大きく異なってきます。

乳幼児にとっての主な食物アレルゲンは卵・牛乳・小麦粉の3大アレルゲンですが、学童期以降になると甲殻類や果物類、小麦などが主な食物アレルゲンとなります。

食物アレルゲンとなる食べ物は人によって異なります

また、1人の人間が2つ以上の食物アレルゲンを持っている場合もあります。

これらのアレルゲンとなる食物を口にする事が食物アレルギー発生の原因です。

食物アレルギーの診断

食物アレルギーの検査は血液検査で行います。

食物アレルギーは食物アレルゲンに対して、IgE抗体が作り出され、食物アレルゲンに対して働く事により発生します。

その結果として血中のIgEの濃度が増加しています。

それぞれのアレルゲンと疑われる物質に対して、それに対応したIgE抗体が作り出されています。

例えば、小麦を食物アレルゲンとする食物アレルギーを抱えていたならば、小麦に対応したIgE抗体の量が多くなっているはずです。

血液検査はこの体内に作り出されたIgE抗体の量を特定することができます。

様々なアレルゲンに対してIgE抗体の量を調べることは、何のアレルゲンに対してアレルギー症状おこす可能性が高いのかを特定することができます。

ただし、IgE抗体の量が多くなっていたとしても、実際にそのアレルゲンに対してアレルギー症状が出るとは限りません。

IgE抗体の量が多くなかったアレルゲンに対して症状が発生している場合もあります。

正しい診断を行うためには食物アレルギーの原因になっていると考えられる物質を実際に食べさせてみる「食物負荷試験」という検査を実施する必要があります。

食物アレルギーの治療方法

これまで食物アレルギーには根本的な治療方法はなく、患者個人で医師と相談しながら、必要最小限の食物除去を行いながら、定期的に血液検査を行い、適切な時期が来たら食物負荷試験を行ってアレルギー症状が出ないか確認するという対策が取られてきました。

しかし、最近「経口免疫療法」という治療方法が世界的に行われるようになっており、その効果が確認されはじめてきました。

この治療法は食物アレルギーが成人になっても治らなかった患者に対しての治療法として、またより早く食物アレルギーを治癒させるための治療法として期待を集めています。

経口免疫療法とは経口負荷試験によりアレルギー症状が発生する場合の食物の摂取量を確認し、その量を基準にして徐々に食べる量を増やしていき、最終的に耐性を獲得させることを目指すという治療法です。

ただ、経口免疫療法にはアナフィラキシーショックを誘発する危険性や思いもよらない副作用が発生する可能性があります。

また、そのような不安な状態の中で日々アレルゲンを食べ続ける事は患者本人およびその家族にとっても大変大きな精神的・肉体的ストレスになります。

現在は研究段階にある治療法のため、必ず専門の医師の指導にしたがって治療を行うようにして下さい。

食物アレルギーの対応策

人によってアレルギーを引き起こす原因となる食材(食物アレルゲン)は異なります。

そのため、食物アレルゲンを把握する事からスタートします。

そして、病院では患者の食生活や食物アレルギーが出たときの状況、家族歴などについて詳しく問診をされます。

食物アレルギーの疑いを持った場合は病院を受診する前に、いつ、何を、どのくらい食べて、どれくらい経過したら、どのような症状が発生したかを記録しておくようにしておきましょう。

病院で診察し、アレルゲンがはっきりしたら、その原因となる食物を食べないようにする「食物除去」を行います。

ただし、患者には乳幼児が多い事から成長に必要な栄養が不足して健康に影響が出ないようにするためにも専門の医師に相談して、除去は最小限にとどめるようにしましょう。

また、加工食品にはアナフィラキシーショックを引き起こす可能性が高い卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生の7品目については原材料として表示されることになっています。

これらの表記を確認する、もしくは表記されていない場合はその都度確認するなどの対策をするようにしましょう。

また、過去に強いアナフィラキシーショッククの経験があったり、または発生の危険性があると考えられる時はアドレナリンを自分で注射する自己注射薬を常に携帯しておくようにしましょう。

食物アレルギーのアレルギー症状に備えるために個人でもこれらの対応策をとるようにしましょう。

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