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子どもの手を引く時には気をつけて!肘内障は大人になっても爪痕を残す

      2017/01/13

子どもの手を引く時には気をつけて!肘内障は大人になっても爪痕を残す

肘内障は子どもに特有の肘の亜脱臼です。子どもの頃は関節が固定されておらず、急に手を引かれると肘内障になることがあります。いったん肘内障になってしまうとそれが癖になって、関節が外れやすい身体になってしまいます。

肘内障の症状

肘内障とは、5~6歳になるまでの子どもがよく発症する腕の亜脱臼のことで、正確な病名は橈骨頭亜脱臼といいます。

肘内障は関節から骨が完全に外れた脱臼とは異なり、骨が関節から完全には外れていない亜脱臼です。そこで外見的に判断することが困難で、関節炎のように発熱や関節の腫れも見られません。

肘内障についてはレントゲンを撮影しても診断ができないため、肘内障の診断においてレントゲンは撮影されません。

肘が伸びた状態で、力なく腕が垂れ下がっていたり、肘を曲げようとすると痛みを訴える場合には肘内障が疑われます。特に親が子どもの手を強く引いた後に子どもが泣き始めた場合には、この肘内障を発症しているケースが見られます。

肘内障では脱臼ほどではないものの、関節が少しずれた状態になっており、肘の曲げ伸ばしに伴い痛みが走ります。そこで子どもが肘を曲げなくなったり、肘の外側に痛みを訴えるようになると肘内障が疑われます。

さらに肘内障に伴う痛みが激しい場合には、手首や肩に痛みが波及することもあります。肘以外にも、手首や肩など腕の周辺に痛みを訴える時には、肘内障の可能性があります。

肘内障の原因

肘内障は、肘から手に向かって伸びる橈骨という骨が、靭帯から外れることによって引き起こされます。通常、肘から手に向かって伸びる腕の内部には、内側に橈骨、外側に尺骨という2本の骨が平行して伸びており、肘の部分でこの2本の骨が靭帯によって肘から外れないように固定されています。

しかし、手が引っ張られると橈骨に不意に大きな力が加わり、橈骨と尺骨が捻れるような形になって、橈骨が靭帯から外れることがあります。これが肘内障の原因です。

子どもは5~6歳くらいになるまでは、関節の状態が固まっていないことが多く、さらに子どもの頃の橈骨は、その成分の一部が軟骨から構成されているためもろい傾向にあります。そこで大人よりも小さな力で肘が亜脱臼し、肘内障を患うことが多いのです。

肘内障は多くの場合、親が急に子どもの手を引くことで発生することが多くなっています。小さな子どもは突然飛び出したり、バランスを崩して転ぶことがよくあります。そのような時、我が子を救おうと親が強く子どもの手を引いてしまうことがありますが、そのショックで肘内障になってしまうのです。

また、日常生活を送る中でも、寝ている時に身体の体勢が崩れ、肘がねじれることで肘内障になるケースもあります。

肘内障の治療法

肘内障の症状は比較的軽微ですが、発症から時間が経過すれば経過するほど、亜脱臼した箇所が元に戻らなくなるため、なるべく早く医療機関を受診する必要があります。

診察の結果、肘内障と判断された場合、整復とよばれる治療を受けることになります。整復は、整骨院や接骨院で行われる治療法で、外れた関節に力を加えて元の状態に戻します。特殊な装置を使うことなく人手のみで治療が可能で、この人手によって行われる整復のことを徒手整復と呼んでいます。

徒手整復を受けると関節は元通りの状態に戻り、しばらく経つと何事もなかったかのように肘を動かせるようになります。徒手整復後には、投薬したり、ギプスで関節を固定したりする必要はなく、患者の負担も軽く済みます。

なお肘内障については家庭でも治療は可能です。やり方としては、患者の橈骨を手で抑え、もう片方の手で患者の肘を曲げてゆきます。するとねじれた橈骨が正常な位置に移動してゆき、元通りの位置に橈骨を戻すことができます。

しかし不適切な処置をしてしまうと、症状が悪化したり、関節が外れる癖がついてしまう可能性もあります。自己処置については緊急時にのみ限定し、医療機関の診察を受けることが大切となります。

肘内障の予防法

肘内障は他の亜脱臼と同様に、一度発生させてしまうと癖になりやすいため、その予防が大切となります。肘内障になってしまった場合には、整復後の4、5日の間が一番再発しやすい時期であるため、肘のサポーターを装着するなどして肘を固定し、なるべく肘に負担がかからないように過ごすことが大切です。

肘内障は、子どもの手が不意に引っ張られることで発生することが多くなっています。子どもと一緒に外出する際には、車道の内側を歩かせたり、より安全なルートを通行するなどして、子どもの手を無理に引かないで済むように事前に心がけることが大切です。

また、どうしても子どもの手を引かなければならない時には、なるべく手のひらを握るようにすることが重要です。急に手を引く場合、咄嗟に子どもの手首を握って引く場合が多いのですが、子どもの手首を引くと親の力がダイレクトに肘に伝わり、橈骨が関節から抜けてしまいます。

そこで手のひらを握るようにすれば、手首がクッションの役割を果たして肘に直接力が届くことを妨げ、肘内障を防げるようになるのです。さらに子どもが転倒しそうになった時も、手を引っ張るのではなく身体全体で受け止めるようにしてあげることも大切です。

子どもが転びそうになった時に手を引くと、子供の体重が肘に集中して肘内障を発症する可能性があります。そこで子どもが転びそうになった時には手を掴むのではなく身体の服を掴んだり、親が身体を屈めて子どもの身体を受け止めるようにするなどして、なるべく子どもの手を引かないようにすることが肘内障の予防に繋がるのです。

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