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若年性認知症の予防法は?すぐできる診断チェックでいち早く対策を

      2017/01/13

若年性認知症の予防法は?すぐできる診断チェックでいち早く対策を

高齢化社会が進むにつれて認知症の患者が増加し、介護に苦しむ家族の方が増加しています。高齢者の病気というイメージのある認知症ですが、比較的若い年齢の方が発症するケースが深刻な問題となっています。

若年性認知症の症状

若年性認知症は年齢が64歳以下の方がかかる病気とされ、通常の認知症とは明確に区別されています。若年といっても20~30代の方がなる可能性は非常に低く、世界保健機関の統計データによると45~64歳の男性で約1000人に1人、女性で約1500人に1人の割合となっています。

若年性認知症は普通の認知症と比較すると進行が早いとされています。中には数年で入院が必要となってしまったケースもあります。したがって、早い段階で認知症の症状に周囲の人々が気づくことが必要になります。

若年性認知症の主な症状は、以下のようなものです。

・記憶力が低下する

最近、身の回りで起きた出来事について質問しても覚えていなかったり、仕事で頼まれた用事もすぐに忘れてしまうようになります。また、メモに書いて忘れないように努める人もいますが、メモを書いたこと自体を忘れてしまうことがあります。

記憶力が低下するにつれて仕事の遂行が難しくなり、ミスをしてしまうことが多くなるのが特徴です。

・場所や時間をすぐに忘れる

高齢者の認知症と共通しているのは、いわれた時間や場所をすぐに忘れてしまうことです。症状が悪化すると曜日の感覚もなくなり、今が何日の何曜日なのかも思い出せなくなります。

場所忘れもひどくなり、今どこに向かって歩いているのかといった目的や自分の家の場所も忘れてしまうために徘徊することも多くなります。

・理解力が低下する

記憶力が低下すると、理解力も同時に低下し、その場で判断を必要とする仕事をこなすことができなくなってきます。人と会話している際に同じことを繰り返し尋ねる回数が多くなり、コミュニケーションが上手くいかずに問題となることもあります。

またこういった症状に伴い、以下のような心理的な症状も現れます。

・不安や苛立ちを感じる

不安や焦りといった感情は誰しも持っています。病的になるとうつ病や統合失調症などの病気であると診断されますが、若年性認知症の場合の心理的な不安は、上手く自分自身をコントロールできないことから来るようです。

・妄想や幻覚が見える

これは実際に起きていない出来事を現実に起きていると感じてしまう症状です。中には幻聴が聞こえるというケースもあります。

・性格が自己中心的になる

自分のこと以外を考えられなくなり、家族にきつく当たったり、冷たく接するようになり、性格がガラリと変化することがあります。妄想や幻覚を見てしまい、このことが暴言を吐いたりするに至る原因となっていることもあります。

こういった症状が見られた場合は、一度認知症を疑った方がいいでしょう。若年性認知症は早ければ40代半ばから現れますので、年齢が若くても注意が必要となります。

若年性認知症の原因

若年性認知症の原因は様々で、以下のようなものが考えられます。

・脳血管性

脳のある領域の血管が詰まっている、もしくは出血していることによる認知症を指しています。たとえば、言葉を話す脳の領域の血管が詰まれば、言葉を発することが困難になります。

運動を司る脳の領域で出血が起きていれば、行動を起こすことができなくなってしまうことがあります。脳の障害が残っている場所によって、現れる症状が決まってくると考えられます。

・アルツハイマー性

アルツハイマーは年齢が上がるにつれてリスクが高くなる病気といわれ、原因は脳にアミロイドβと呼ばれるタンパク質が蓄積することによって起こります。脳に沈着しているアミロイドβが増加すると脳機能が阻害され、各種の認知障害を呈するようになります。

アミロイドβは徐々に蓄積されていくため、認知症もこれに伴って少しずつ進行していきます。

・頭部のけが

交通事故などにより頭部の外傷を受けると、脳の組織がダメージを受けるために後遺症が残ることがあります。しかし、脳の機能障害は限定的であるため、アルツハイマーのように進行していくという症状は見られません。

・アルコール性

お酒を飲み過ぎることによって血流が悪くなり、アルコールの分解にビタミンB1が消費されることで脳に障害が起きるものです。アルコール中毒になると、まず肝臓が悪化し、患者はアルコールの摂取を控えるようになるため、あまり脳の症状は出にくいとされています。

これらの原因の中でも最も多くの割合を占めるのが、脳血管性とアルツハイマー性です。若年性認知症になる3分の2以上のケースは脳血管性かアルツハイマー性のどちらかである可能性が高いといわれています。

若年性認知症診断チェック

若年性認知症を疑う場合は、まず自己診断チェックを行ってみましょう。診断は医師の判断が必要ですが、参考程度に確認してみることをおすすめします。

  • 仕事の時に物忘れが多い
  • いつも通っている見慣れた道を運転するのに苦労する
  • 家へ帰る道を忘れてしまうことがある
  • 家族の名前を思い出せなくなったことがある
  • 今向かっている目的地が分からなくなってしまうことがある
  • 曜日の感覚がなくなってしまうことがある
  • 以前と違って自己中心的になってしまった
  • 以前と違って周囲に対して無関心になった

若年性認知症の支援体制

若年性認知症と診断された時点で40歳以上であれば、介護保険の適用対象となります。介護保険は要支援や要介護などのランク分けがされています。要介護と認定されれば介護福祉士やヘルパーなどに安価で介護してもらうことができるようになります。

40歳未満の場合は自立医療支援制度を利用することができます。これは、医療費を軽減できる制度で、医療費が1割になります。市区町村の保健福祉課に申請書を持って行くことで受給者証を得ることができます。

また、若年性認知症になると障害者手帳を交付してもらうこともできます。障害者手帳を使えば交通費や税金などを軽減することができるようになり、お金の負担が軽くなります。

若年性認知症の治療法

現在行われている若年性認知症の治療法は主に対症療法です。特にアルツハイマー性の場合は根本的に治療する方法は見つかっておらず、世界各国で治療法の研究が続けられています。

アルツハイマーの場合は薬物療法が主流となっています。アルツハイマーになると、神経を働かせるのに必要なアセチルコリンの量が減少します。したがって、まずはアセチルコリンを増やす薬が処方されます。また不安を感じる方や不眠症になっている方には抗精神薬や睡眠薬が処方されることもあります。

また、薬物療法と同時にリハビリテーションも行われます。リハビリの内容は肉体的なものではなく、主に頭を使うことを行います。リハビリの多くは介護施設で集団グループに対して行われ、クイズを実施したり算数を行ったりして脳機能を維持する訓練を行います。

若年性認知症では、通常の認知症と同様に重症化すると介護が必要になります。日常生活に支障が出るため、仕事は退職するケースが多くなります。家族が介護に専念することもありますし、介護施設の介護士に一任する場合もあります。

若年性認知症の予防法

若年性認知症の予防法は、血流の促進にフォーカスしているといっても過言ではありません。脳の血流を良くすることで脳機能を最大限高めるのが狙いです。

まず、食事面では魚の油を摂取することがすすめられています。魚の油にはDHAやEPAといった脂肪酸が含まれており、これらの脂肪酸がコレステロールを下げて血液をサラサラにしてくれるからです。

同時に、軽い運動も推奨されています。簡単な体操や散歩を行うことで血流が改善され、心臓も強化できます。これらの運動は若年性認知症発症後も効果があるとされており、若年性認知症の方を散歩に連れていくということも積極的に行われています。

生活習慣も同様に大切です。傷害を受けた血管の修復は組織の回復は寝ている間に行われます。規則正しい睡眠を取ることによって脳をダメージから守ることができるのです。

 - 脳・頭部の病気