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生殖機能異常や高血圧に至ることも…クッシング症候群とは

      2017/01/13

生殖機能異常や高血圧に至ることも…クッシング症候群とは

クッシング症候群は、副腎から生成されるコレチゾールというホルモンが過剰に分泌されることで発病する病気です。その原因は副腎や下垂体にできた腫瘍。クッシング症候群の治療には腫瘍を取り除く外科手術が行なわれるのが一般的となっています。

クッシング症候群の症状

クッシング症候群とは、腎臓の上部にある副腎でつくられたコルチゾールというホルモンが、過剰に分泌されることでもたらされる病気の総称です。

コルチゾールは副腎皮質ホルモンのひとつで、身体の生命維持にとって必要不可欠なホルモンです。タンパク質の分解や皮質の合成、免疫の抑制などの効果をもたらします。しかし、過剰に分泌されると身体に悪影響を及ぼします。

クッシング症候群の初期症状では、肥満が進行します。お腹や背中の上部に脂肪がつきやすくなり、顔にも脂肪がついて満月のような顔つきになってしまいますが、腕や足は細くなります。腕や足の皮膚が薄くなり、そのことで皮膚下の毛細血管が透けて見えてしまうのです。
さらに筋力が衰えるために疲れやすくなってしまいます。

症状が進むと、男性では性欲の減退、女性では月経異常が見られるようになります。さらにうつ病などの精神疾患を患ったり、高血圧が進行し、さらに免疫力が低下して感染症にかかりやすくなってしまいます。

クッシング症候群の原因

クッシング症候群は副腎で作られる副腎皮質ホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌される病気ですが、副腎あるいは下垂体にできた腫瘍が原因である場合が多くなっています。

副腎に腫瘍ができると、その腫瘍のせいで副腎が余計な刺激を受け、過剰にコルチゾールを分泌する場合があります。下垂体は脳の直下に位置する器官ですが、副腎に対して副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を放出しています。副腎はACTHを受けて、コルチゾールの生成を行っています。

ここで下垂体に腫瘍ができると、副腎に過剰なACTHを放出する場合があり、その結果、副腎が過剰にコルチゾールを生成してしまうのです。

クッシング症候群のうち副腎を原因とするものを副腎性クッシング症候群、下垂体を原因とするものをクッシング病といいます。発症の頻度は下垂体を原因とするクッシング病が最も多く、クッシング症候群の約半数を占めています。

クッシング症候群の診断基準

クッシング症候群の診断は、体内のコルチゾールとACTHのレベルを検査することによって行なわれます。検査は、血液検査や尿検査、唾液の採取によって行われているようです。

コルチゾールの数値は時間帯によって異なるため、検査は1日をかけて行なわれます。数時間ごとに唾液や血液が採取されることでコルチゾールの数値が計測されます。

また下垂体や副腎に腫瘍がないかを検査するために、MRIやCTを使用して、体内の画像検査も行なわれます。検査の結果、コルチゾールの値に異常が認められるとクッシング症候群として診断されることとなります。

クッシング症候群の治療法

クッシング症候群の原因は副腎や下垂体にできた腫瘍にあり、治療のためにはこれらの腫瘍を外科手術で取り除くことになります。
腫瘍が副腎にあるか、下垂体にあるかで実施される手術内容は異なります。

副腎に軽度の腫瘍がある場合、腹腔鏡下副腎腫瘍摘出術と呼ばれる手術が行われます。この手術はお腹に数ミリの穴を複数開け、そこから腹腔鏡を差し入れ、腹腔鏡のメスを使用して副腎の腫瘍を取り除く方法です。この手術は出血も少なく、比較的短時間に済む方法で、身体への負担も少なく済みます。

副腎にできた腫瘍が大きな場合、開腹手術が行われます。開腹手術は全身麻酔でお腹をメスで開き、問題の腫瘍を除去する方法です。開腹手術では、腫瘍が大きくても問題なく取り除くことができますが、腹腔鏡による手術よりも身体の負担が大きくなります。

腫瘍が下垂体にできている場合には、経鼻的内視鏡下手術が行われます。経鼻的内視鏡下手術は鼻から手術用の内視鏡を入れて、下垂体の腫瘍を取り除く手術です。この手術によれば、脳に触れることなく手術が行えるため脳を傷つけることなく腫瘍を取り除くことができます。

下垂体にできた腫瘍が大きな場合、開頭手術が行われます。開頭手術によれば、内視鏡による手術では取り除くことができなかった大きな腫瘍も取り除くことができるようになります。

なお、腫瘍が手術によって除去できない位置にある場合や、手術では完全に除去できなかった腫瘍が残っている場合には、放射線療法によって腫瘍の除去が行なわれます。

放射線療法は、腫瘍を狙ってピンポイントで放射線を照射されます。放射線療法ではターゲット以外を損傷する危険が少ない方法ですが、効果がでるまでに複数回の施術を行う必要があります。

最後にこれらの手術による方法が行えない場合、あるいは手術によっても期待された効果が見られない場合には、投薬による治療が行われます。副腎によるコレチゾールの生成を抑制する薬が投与され、コルチゾールの量を抑えることで症状の緩和を目指すことになります。

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