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寄生虫が原因の病気「疥癬」一緒のベッドで寝ると感染する?

      2017/01/13

寄生虫が原因の病気「疥癬」一緒のベッドで寝ると感染する?
疥癬(かいせん)は、ダニが寄生することで起きる病気です。非常に感染力が強く高齢者施設などで集団感染することがありますが、性行為で感染するケースも多いです。

疥癬は感染すると酷い症状が現れますので、どの様な病気か知っておき予防に役立てましょう。

疥癬とは

疥癬とは「ヒゼンダニ」とよばれるダニの一種が人に寄生して起きる病気のことです。ヒゼンダニは大きさが0.4mm程で、やっと目で見える程度です。

このヒゼンダニが皮膚に寄生すると、身体中にかゆみや炎症が起きて大変つらい思いをします。

疥癬は高齢者施設や養護施設で集団感染することが多いのですが、実は直接肌が接する性行為で感染するケースも多く、性病の種類に含まれています。

疥癬の症状

疥癬の症状は他の皮膚病と比較すると特徴的で分かりやすく、通常疥癬とノルウェー疥癬の二種類があります。

・通常疥癬

通常疥癬は、小さく赤いブツブツである丘疹(きゅうしん)が身体の様々な部位に発症します。性行為で通常疥癬に感染した場合、男性でも女性でも症状は同じです。

性器を始め、胸からお腹にかけてと、脇の下、肘の内側、太ももの内側など皮膚が柔らかい部分に集中するのが特徴です。皮膚に寄生したヒゼンダニの糞や卵などにより、身体がアレルギー反応を起こす為に発疹が起きるのです。

この丘疹は非常に強いかゆみを伴いますが、ブツブツの中にダニがいる訳ではありません。発疹が起きた時にはすでにダニは他の部位に移動しています。

通常疥癬の特徴として、「疥癬トンネル」があります。これはヒゼンダニが移動する際に皮膚の内側を掘り進めて行く為に起こります。ヒゼンダニの幼虫やオスは皮膚の表面を移動して、メスの成虫と交尾します。

するとメスは皮膚に潜ってトンネルを作り、その中に卵を産み付けながら進んでいくのです。疥癬トンネルの中にはメスのヒゼンダニが潜んでいるのです。

通常疥癬のもう一つの特徴として「疥癬結節」があります。これは茶色い粒状のものが皮膚にできる症状です。疥癬結節はなかなか治まりにくく、いつまでもかゆみが残ります。

・ノルウェー疥癬

ノルウェー疥癬は、身体の様々な部位がかさぶたの様に角化する症状で「角化型疥癬」とも言われています。

通常疥癬と異なる点は、健康な人ではなく免疫力が低下している人に現れる症状で、人によってかゆみがあったりあまり感じなかったりします。

疥癬は皮膚疾患ですので特に命に関わることはありませんが、自然には治りにくいものです。

疥癬の原因

疥癬の直接の原因はヒゼンダニが皮膚に寄生することですが、その為には色々な感染ルートがあります。

基本的ヒゼンダニは動きが遅く、直接触れたとしても瞬間的であれば感染する可能性は低くなります。握手をしただけで移ることはあまり考えられません。

しかし、長時間一緒にいるとなると、ヒゼンダニが肌に移ってくる可能性も高くなります。性行為をする際に感染者と同じ布団を使用して長時間過ごすことで感染しやすくなるのです。

特にノルウェー疥癬はヒゼンダニの数が圧倒的に多いので、感染力は強くなります。角化した皮膚が剥がれ落ち、そこに触れただけでも感染する可能性があります。

感染者が使用したタオルにダニが付着していて、それを洗わずに使い回すことで移ることも考えられます。高齢者施設や児童施設で集団感染しやすいのはそのためです。

疥癬は性病の一種と見なされていますが、性行為そのもので感染することはあまりありません。一緒の布団に寝たり、長時間肌を直接密着させることで感染することがほとんどなのです。

疥癬の治療法・予防法

疥癬の治療方法は基本的に薬によるものです。

ヒゼンダニを殺す薬が処方されるのですが、薬は幼虫や成虫に対しては効果がありますが、卵は駆除が難しいと言われています。

つまり、一度薬を使用した後時間を空けて、次に卵が孵化する1週間後に再度薬剤を用いるのが効果的です。

疥癬の治療薬としては内服薬と外用薬があり、かゆみ止めや皮膚の炎症を鎮める成分も含まれています。オイラックス、フェノトリンローション、イオウ剤は外用薬で、イベルメクチンは内服薬として知られています。

疥癬はきちんと薬物治療を行えば完治が可能です。しかし、完治した後も皮膚が角化やかゆみが残ることもあります。

通常疥癬ならば強い症状が治まるまで2週間程で、約1か月で改善すると言われています。ノルウェー疥癬の場合は改善するまでに2か月程かかります。

疥癬は性行為で移ることがありますが、治療は婦人科ではなく皮膚科になります。

疥癬の予防法についてですが、性行為そのもので感染することはないので、コンドームは予防にはなりません。感染者と同じベッドで寝ている場合には感染率が高くなるので、パートナーが感染している場合には一緒に治療をしましょう。

疥癬は人の身体を離れると2日程で死にますので、こまめに下着や寝具を取り換えて洗濯をしましょう。

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