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イップスはスポーツ選手に多く見られるメンタル面の病気

      2017/01/13

イップスはスポーツ選手に多く見られるメンタル面の病気
ゴルフを自分でプレイしたり、テレビ観戦することが多い人は、イップスという言葉をよく聞くのではないでしょうか。

元々は「うめき病」と呼ばれる症状に対して使われる言葉だったようですが、ある有名プロゴルファーが、自分がゴルフのプレイで苦しんだ症状に名付けたことから一般に広がりました。

パットの動作が上手く出来なくなるなどの状態に使われる言葉ですが、最近ではゴルフ以外のスポーツにおいても、選手に出る似たような状態や症状にも使用されるようになってきました。

また、単に精神的なものから発祥するイップスもあれば、純粋に運動障害として捉えられる場合もあり、原因として様々な説が提唱されているものの、現在のところ明確に解明されているわけではありません。

ここでは、そのイップスについて詳しく見ていきたいと思います。

イップスの症状

スポーツにおけるイップスと呼ばれる症状の主な特徴は、以下のようなものになります。

・極度の緊張
集中しなくてはならない場面や勝負どころで、異常なまでに緊張します。

・筋肉の硬直
無意識に筋肉が硬直します。緊張からもたらされると考えられます。

・普段出来る、普通に出来ていたことが、緊張や筋肉の硬直で突然出来なくなる
上記二つと関係ある場合が多いとされますが、いつもは出来ていることが、緊張を強いられる場面などで突発的に出来なくなったり、ある時期から突然継続的に出来なくなります。

イップスになる可能性のあるスポーツ

イップスの可能性のあるスポーツとしては、主に以下のものが挙げられます。同時にそのスポーツにおける特徴的な症状についても記述します。

・ゴルフ
パットが打てなくなったり、パットの距離感が全く定まらなくなります。

また、パットほど多く発症するわけではありませんが、ティーショットなどでも思うように打てなくなったり、スイングのタイミング自体わからなくなったりします。

・野球
投手のコントロールが付かなくなったり、デッドボールを恐れて打者のインコースに投げられなくなったりします。

また内野手(稀に外野手も)の送球のコントロールが付かなくなることも多くなっています。

・テニス
サーブやフォアハンドで発症しやすく、コントロールが付かなくなります。

・卓球
サーブ時に発症しやすく、コントロールが付かない場合や、思うような回転を掛けられなくなることが多いようです。

・ダーツ
コントロールが付かなくなるだけではなく、ダーツボード(的)まで届かなくなったりします。

・サッカー
簡単なシュートが入らなくなったり、シュート自体打てなくなります。

・弓道やアーチェリー
弓を引く動作で、引き終わってから静止する前に矢を放ってしまったり、逆に放てなくなることもあります。つまり矢を放つタイミングがわからなくなるということです。

・ボクシング
相手の顔面中心にパンチを打てなくなったりします。

どちらかというと、細かい動きや腕や手を使用するスポーツに発祥しやすい病気と言えるでしょう。

また、自分や相手に危険が生じるスポーツでも、危険を避けたり与えないようにすることで発祥しやすくなります。

イップスの原因

イップスの原因としては、前述したようにはっきりと解明されているわけではありませんが、主に精神的なものと、脳の老化、(局所性)ジストニアの症状の一つとして捉える考え方があります。

・精神面
人間は意識的にイメージを思い浮かべる場合と、イメージが無意識に勝手に浮かんでくる場合があります。

後者の場合には、失敗などの過去の経験から、マイナスイメージが湧いてくることが多くなります。そして、それにより思うようなプレイが出来ず、更に悪いイメージが次のプレイ時に湧いてくると言った、いわゆる悪循環にハマった状態になることがあります。

それが極端になった場合にイップスの症状として現れるということです。

・脳の老化
脳の老化により運動障害を発症しているとする考え方があります。

・局所性ジストニア
精神面に関係なく(ただし、この病気が原因で精神面にも悪影響を及ぼし、さらに症状が悪化することも考えられます)、無意識に持続的な筋肉収縮を引き起こす神経疾患です。音楽家に多いとされていますが、手や指を中心に症状が出ます。

ただ、イップスの多くの原因は精神面だとされています。

イップスの治療法

イップスの治療法としては、精神面が原因の場合には、メンタルコントロールやメンタルトレーニングが有効とされています。

まず、無意識に出てくる悪いイメージに対し、そのようなイメージが湧いてくる原因となった場面やプレイなどに直接向き合って克服することから始めます。

そして、その状況下で少しずつ成功体験を積み重ねます。例えばゴルフのパッティングであれば、パットが全く打てない状態から、少しずつ打てるようになり、よりカップに近付けるような状態に持っていくようにします。

また、同時に意識的に良いイメージを少しずつ持つようにし、ドンドン広げていきます。他にも「失敗して当たり前」のような開き直りも重要なポイントとなります。

一方、ジストニアが原因の場合には、薬物による療法(抗パーキンソン薬や抗不安薬、抗コリン薬などを投与します)、ボツリヌス療法(極僅かなボツリヌストキシンを筋肉に注射し筋緊張を緩和します)、神経ブロック(薬物で神経を意図的に壊し、筋肉に麻痺状態を作りだします)などが治療法として挙げられます。

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