アレルギー・ヘルスケア119番

鼻炎やアレルギー、アトピーや健康全般についての情報サイト。

*

色覚異常には8種類あった!病気が及ぼす生活への影響とは?

      2017/01/13

色覚異常には8種類あった!病気が及ぼす生活への影響とは?

目が悪いという時、一般的には、目で見ているモノの形や大きさなどの判別が付きづらい、いわゆる視力が低いということを指す場合が多いですが、色の判別に問題を抱えている場合もあり、それが色覚異常と呼ばれる障害や症状です。

資格取得や就職などで問題となるケースもありますが、かなり改善されてきているとは言え、外部からはわかりづらい障害や症状のため、社会からの理解を得られにくいという側面もまだあります。

ここではその色覚異常について詳しく見ていきたいと思います。

色覚異常の種類と症状

色覚異常とされる症状には幾つか種類があります。まず、大まかに先天性と後天性に分かれ、その中から更に細分化されています。最初に先天性の色覚異常に分類されるモノから見ていきましょう。

・1色覚
以前は全色盲と呼ばれていたものです。色は全く(ほぼ)識別出来ないものの視力は正常な場合と、視力も低い場合があります。

・2色覚
以前は色盲と呼ばれていたものです。1型2色覚は赤色、2型2色覚は緑色、3型2色覚は青色と、それぞれ各色や周辺の色の識別が困難になります。

1型及び2型色覚では、赤色から緑色の系統の識別に困難が生じやすく、3型色覚は正常な色覚よりくすんで見える傾向があるとされています。

・異常3色覚
以前は色弱と呼ばれていたものです。1型3色覚は赤色、2型3色覚は緑色、3型3色覚は青色の識別が付きづらくなりますが、似たような色が並んでいる場合に特にそのような状況が生じます。

次に後天性の色覚異常について見ていきます。

・白内障
水晶体が白く濁り、色覚が機能しなくなります。

・緑内障
高い眼圧により視神経がダメージを受け、色覚が機能しなくなります。

・網膜の異常
網膜は光の情報を電気信号に変える役割がありますが、そこに病気などで変化が生じることで色覚に異常が生じます。

糖尿病性網膜症、網膜剥離、網膜色素変性症などがこれに該当します。

・視神経の異常
視神経に病気などで変化が生じることで、網膜から受け取った電気信号としての光の情報が上手く伝わらず、色覚に異常が生じます。

・大脳(視覚中枢)の異常
網膜から視神経と正確な光の情報(この時点で電気信号)が伝わってきても、大脳皮質の視覚中枢での処理が上手くいかなくなって、色覚に異常が生じます。

後天的な網膜や視神経の異常では、もっとも早くS-錐体がダメージを受けやすくなっており、L-錐体とM-錐体はその後でダメージを受けます。

後天性色覚異常の場合、原因となる病気の本来の症状に加え、青紫や緑、黄緑を青として認識してしまったり、緑の色覚を失ったり、黄色を白っぽく認識することがあります。また、左右の目の色覚異常に差が見られることもあります。

色覚異常の原因

色覚異常の原因について説明する前に、まず、色覚とは何かということについて説明する必要があるでしょう。

色覚とは、可視光線の波長(空間を伝わる波の周期的な長さのこと)に対して起こる感覚をいいます。

そして、眼の網膜には、長波長、中波長、短波長と呼ばれる各波長付近の光に反応する視物質を持つ3種類の錐体(すいたい)と呼ばれる眼の細胞(視細胞)が存在しています。

長波長に対しては赤錐体(L-錐体)、中波長に対しては緑錐体(M-錐体)、短波長に対しては青錐体(S-錐体)がそれぞれ反応します。

L-錐体は主に赤色、M-錐体は主に緑色、S-錐体は青色に主に反応して、その色を感じ取ることが出来ます。ただ、L-錐体とM-錐体は、お互いの色である赤色と緑色の間の色を割と感じ取れる範囲が広くなっていますので注意してください。

尚、全ての色は3原色である、赤、緑、青で構成されているため、各錐体が正常に機能することで、全ての色を見分けることが出来るようになっています。

また、「色覚異常の種類と症状」で触れた、1型2色覚もしくは3色覚、2型2色覚もしくは3色覚、3型2色覚もしくは3色覚における1型、2型、3型とは、それぞれ順に、L-錐体、M-錐体、S-錐体のことを意味しています。

そして、目に光が入るとこれらの錐体が反応して、その情報が網膜から電気信号に変わり、視神経を伝わって大脳皮質の視覚中枢へと移動し、そこで色覚が発生します。

色覚異常とは、この各錐体に問題が有るか或いは生じるかで、色の識別に問題が生じている状態のことを言うのです。

「色覚異常の種類と症状」で触れましたが、1色覚は全ての錐体が存在或いは機能しないか、1種類の錐体しか存在或いは機能しない場合であり、(ほぼ)色の識別が出来なくなっています。

2色覚はどれか1種類の錐体が存在或いは機能しない場合であり、色の識別が困難になります。

異常3色覚はどれか1種類の錐体が上手く機能しない場合に生じ、同系統の色の識別が上手くいかなくなります。

一般的に異常色覚と呼ばれるものの大半は、2色覚や異常3色覚のうち、それぞれ1型や2型となっており、これらをひとまとめにして先天赤緑色覚異常と言うこともあります。

色覚異常の検査方法

色覚異常の検査方法には、以下の3種類の検査が挙げられます。

・仮性同色表(色覚検査表)
モザイク模様の様々な色で構成された数字や記号を読み取る方法での検査です。色覚異常の有無を見つけるのに適しています。一時期、小学校での必須の検査項目から除外されていましたが、平成28年度から再び多くの小学校で、希望者を対象に復活しています。

・パネルD-15
15色のパネルを、基準となる色に近いと思うものから順に並べていく検査です。色覚異常の種類や程度を把握しやすく、色覚異常者が日常生活を送る上で問題になりやすい識別の付きづらさを認識することが出来ます。

・アノマロスコープ
色覚異常を正確に診断するための重要な検査です。特に先天性赤緑色覚異常の評価に用いられます。

赤と緑の光を混合すると黄色になる性質を利用して、本来の黄色の光に合うように被験者に調節させて混合させます。赤緑異常色覚を持っている場合、正常な人と比較して混合比がどちらかに大きく偏ることで、色覚異常を判別出来ます。

色覚異常が及ぼす生活への影響

以前は、色盲や色弱が大きく生活に影響が及ぶものと捉える向きもあり、大学などでも入学制限しているような所もありましたが、現在では、それほど大きな障害ではないという考え方が、以前と比較して広まりつつあります。

つまり、多くの場合、かなり社会的なハードルは低くなってきていると言えるでしょう。

また、色覚異常のクセを本人が理解することで、日常生活における色の識別の問題をカバーすることがかなり可能となってきており、現実の生活上も問題となることは少なくなってきています。

ただ、いまだに結婚の際に問題となったり、特定の職業や特定の資格では色覚異常を持つ人が排除されているものもありますが、職業や資格での制限については、かなり限定されており、また制限の理由も正当な場合も多く、仕方ない側面もあるでしょう。

改善傾向にあるとは言え、社会的にはまだ誤った認識を持っている人も居ますので、さらなる啓蒙活動が期待されます。

色覚異常の治療法はある?

先天性の色覚異常の場合、現状治療法は存在していません。

後天性の場合でも、基本的に原因となっている症状を治療することで改善する場合が多いものの、一度各錐体が大きなダメージを受けると、完全に回復しない場合も多くなっています。

このようなこともあり、特に先天性の色覚異常の場合、どのようなパターンで色の識別が出来ないか、しにくいかということを本人が理解することで、余程状態が悪い場合以外は、正常な人とほとんど変わらない生活を送ることを優先する必要があります。

 - 目の病気・怪我