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初期段階で早期治療を。【顆粒球減少症】の原因、症状とは?

      2017/01/27

初期段階で早期治療を。【顆粒球減少症】の原因、症状とは?

概要

無顆粒球症とは赤血球、白血球、血小板、血漿、リンパ球からなる血液中の白血球において、体内に侵入した菌を殺菌する等の重要な働きを担う好中球(顆粒球)が極端に減少することで、菌に対する抵抗力、殺菌力が弱くなってしまう症状です。

健康な人の血液中の白血球は、血液1立方ミリメートルあたり4,000~9,000個が通常です。

しかし1立方ミリメートルあたり3,000個以下になると白血球減少症と診断されます。

白血球には好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球といった種類があります。

好中球、好酸球、好塩基球の3つを合わせた総称が顆粒球です。

減少した白血球の種類によって好中球減少症、顆粒球減少症、無顆粒球症と判別されます。

ちなみに、血中の好中球(顆粒球)の数が減少した状態が好中球減少症、顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)が減少した状態が顆粒球減少症、顆粒球がほぼ認められない重症の顆粒球減少状態が無顆粒球症です。

好中球減少は顆粒球減少とほとんど同意味ですが、顆粒球がほぼ認められない無顆粒球症は、菌に対する抵抗力、殺菌力がなくなるに等しいので重い感染症や合併症にかかる危険性が高まります。

原因は薬剤の副作用、放射線被ばくである事が多く、初期症状は寒気、微熱、または急な高熱、喉の痛み等といった風邪のような症状です。

症状

基本的に発症に至るまでは無自覚、無症状である事が多いです。

何らかの感染症等が発症の引き金になるケースが殆どです。

無自覚、無症状の時期に発熱、口内の炎症、潰瘍、皮膚の感染症、といった症状がみられることもありますが慢性化していたり、重症ではなく一時的に発症してすぐ治まってしまうので受診に至るのはごくごくわずかで稀です。

顆粒球減少症の症状の進行は先天性、慢性、周期性、急性といった種類があります。

先天性では生後すぐに感染症を繰り返すのが特徴で、早期発見治療が可能です。

慢性、周期性の場合は自己判断によって市販薬で症状を緩和しようとしたり、慢性化、周期化する事で症状に慣れてしまい受診のタイミングを逃しがちです。

急性の場合が一番発見しやすいので対処、治療が可能です。

急性、また重症の場合はリンパ節の腫れ、咽頭炎、肺炎、敗血症を発症する率が非常に高くなります。

中でも敗血症が悪化すると内臓機能不全により心拍数上昇、呼吸の乱れ、錯乱状態、血圧低下といった深刻な症状が併発してみられます。そうなると敗血症から敗血症性ショックへと移行してしまい、重篤な状態に陥ってしまいます。

顆粒球減少症は早期発見、そして治療開始が重要となります。

原因

好中球減少症の原因は先天性、薬剤の影響(不適合、副作用等)、造血機能障害、好中球質起因、感染症や持病の悪化といった病気の影響等が挙げられます。

先天性の場合は遺伝性や家族性と考えられます。

原因遺伝子の一部は解明されているものの、殆どの症例については残念ながら現在はほぼ不明です。

先天性の場合、周期性、慢性本態性、自己免疫性といった原因が考えられていますが、自己免疫性においてもリンパ球の一種で、骨髄で合成生成された前駆細胞が胸腺での選択を経て分化成熟したT細胞(ティーさいぼう)や、自己抗体が原因とも考えられていますが、これもまた残念ながら現在は不明です。

最も多い原因は、薬剤よる影響です。

原因となる可能性のある薬物は催眠鎮静薬、鎮痛薬、抗パーキンソン薬、利尿薬、高脂血症用薬、抗甲状腺薬、鎮咳薬、消化性潰瘍治療薬、Ca拮抗薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗精神病薬、総合感冒薬、抗不整脈薬、降圧薬、抗血栓薬、抗生物質、抗真菌薬、糖尿病治療薬、免疫抑制薬、抗リウマチ薬、抗アレルギー薬、抗結核薬、合成抗菌薬、抗ウイルス薬、インターフェロン製剤、抗悪性腫瘍薬等、その他非常に多岐多種です。

原因となりうる薬剤の服用開始後に変化やなんらかの症状に気づいた場合は、処方した医療機関を受診し、診察を受けましょう。

診断

まず慢性、周期性で症状が倦怠感、発熱、口内の炎症といった場合は数好中球の増加により一時的に発症してすぐ治まってしまったり、単なる感染症と誤診されることもあるので顆粒球減少症である事を見逃さない適正的確な診断が重要になります。

原因となりうる薬剤の服用の有無の確認は必須です。

顆粒球減少症を正確に診断するには血液検査が有効です。
末梢血液検査を週1回、数週連続で行い、白血球数、好中球数、単球数の推移から推測、診断されます。

顆粒球減少症の場合はELANE(好中球エラスターゼ)遺伝子の変異が認められるため、臨床的に疑う場合には遺伝子検査での確定診断できます。

また血液検査以外では、尿検査や血液培養、胸部エックス線写真の他、呼吸器症状がある場合はCT検査等の臨床検査も必要となります。

臨床検査以外での観察による診察では、皮膚の発赤,皮疹,蜂巣炎,潰瘍,ヘルペス性発疹,爪周囲炎,粘膜炎,口腔内や扁桃の炎症、膿瘍,毛巣病等をチェックします。

肛門周囲に膿瘍や前立腺炎がみられる場合には,広域抗生物質を投与後診察します。

また点滴の際、注入や採血がしにくいといった場合も感染性の血塊のサインである場合があるので顆粒球減少症である可能性を考える事が早期発見にも重要です。

治療方法

症状が軽い場合やなんらかの理由で一時的に好中球が減少している場合は経過観察です。

顆粒球減少症が原因で感染症を発症している場合には入院治療で感染症に有効で強力な抗生物質の投与を行い重症化を防ぎます。

また検査によって顆粒球減少症と認められる場合には、薬剤の服用を中止します。中止して適切な治療が行われれば、通常1~3 週間で減少していた血球が回復することから症状が緩和されます。

初期症状や気になる変化や症状が見られた場合かつ、発症の原因となりうる薬剤を服用している場合には、絶対放置せずに必ず医師または薬剤師に連絡しましょう。

顆粒球減少症は、薬剤が原因である場合は服用開始後2~3 ヶ月以内に発症することが多くみられます。2~3 ヶ月以内に症状が出始めたら必ず、診察と血液検査を受けましょう。

薬剤が原因である場合、顆粒球減少症治療で最も重要なことは薬剤の服用を中止する事です。

顆粒球減少症の治療にはG-CFS(顆粒球コロニー刺激因子)の投与が有効です。

ただし、赤血球数低下による貧血症状や、血小板減少による白血病細胞増加等の副作用もみられることもあるので、十分な注意が必要です。また副腎皮質ホルモン(コルチコステロイド)や免疫抑制薬も有効です。

対応策

医師、薬剤師から薬剤を処方される際、顆粒球減少症について説明を受けた場合は、風邪の場合でも薬局で市販感冒薬を購入して服用したり放置したりせず、どんなささいな症状の場合でも必ず医師の診察を受ける事が何よりも大事です。

薬剤による副作用は、特に高齢者や腎臓機能が低下している場合に発症する割合が高いので、そういった点を常に考慮する事も大事です。

医師、看護師、薬剤師といった医療従事者、そして患者自身、また家族や周りの人が、顆粒球減少症を発症するリスクのある薬剤を処方され、服用していることを常に認識し、注意深く観察し適切な行動を常に心がける事が重要です。

他の病気と違って顆粒球減少症独自の症状というものは、見受けられないと言っても過言ではありません。

血液検査を始めとした臨床検査を継続的に行って、総合的に判断するしかないので患者自身が気づくという事は皆無に等しいです。

発症リスクのある薬剤を服用する、また服用している場合は本人が認識し、ささいな変化や症状でも見逃したり自己判断してはいけません。医師、看護師、薬剤師も説明を徹底し、服用開始から2~3ヶ月は定期的に血液検査等の臨床検査を実施し、白血球数の減少傾向といった変化が少しでもみられたら注意深く観察しましょう。

 - Ⅱ型, アレルギーの種類