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子どもがかかりやすい溶連菌感染症の症状や予防・治療法とは?

      2017/01/13

溶連菌感染症
溶連菌感染症は、溶連菌という細菌に感染することで発症する病気です。

免疫力の弱い子どもに多く発症する病気で、治療には抗生物質が用いられます。正しく治療を受ければ早期に回復する病気ですが、まれに重い合併症を併発する場合があるため、注意が必要となります。

溶連菌とは?

溶連菌は、正確には溶血性レンサ球菌と呼ばれる細菌のことです。

溶連菌にはα溶血とβ溶血の2種類があり、β溶血のものが人に対する病原性を持っています。さらに、β溶血はA群、B群、C群、G群の4つの群に分かれており、溶連菌感染症を発症させる9割以上がA群の溶連菌となっています。

一般的に溶連菌感染症と言えば、A群溶血性レンサ球菌による感染症のことを指しています。

溶連菌は複数の菌が連結して1列に並んでいることから、レンサ球菌と呼ばれています。

溶連菌感染症の症状

溶連菌感染症を発症すると、最初は風邪のような症状を見せることが多くなっています。感染から2〜4日の潜伏期間を経て、発熱します。発熱については38〜39℃と高熱を出すのが特徴です。

さらに、のどの痛みも伴います。のどを見ると、扁桃腺が腫れて赤く腫れ上がっている場合もあります。

のどちんこの周囲に小さく赤い斑点ができることがあり、この赤い斑点が溶連菌感染症の大きな特徴です。ただし、これらの症状が出た場合でも、咳や鼻水が出ることはありません。

また、舌にイチゴのようなブツブツが発生することもあります。このイチゴ舌も、溶連菌感染症の特徴的な症状です。

さらに、皮膚にも症状が表れます。

発熱から1〜2日経過後にに全身に赤い発疹が表れることが多くなっており、まれに発熱やのどの痛みがない状態で発疹だけが表れる場合もあります。この発疹はかゆい場合もあり、脇や肘など、関節部分に多く表れます。

溶連菌感染症の原因

溶連菌感染症は溶連菌が原因で発症します。溶連菌は常在菌で人体の中に見られることも多く、1〜2割の割合で保菌者が存在しています。

保菌者は健康で、通常、溶連菌感染症を発症しません。しかし、保菌者の抵抗力が弱まると溶連菌が増殖し、溶連菌感染症を発症する場合があります。

溶連菌の感染力は強く、飛沫感染もするため、人から人へ感染を繰り返すことになります。特に、小学校や幼稚園、保育園などで発症者が表れると、集団感染の危険性が高まります。

溶連菌感染症の症状に咳はありませんが、感染者が普通に咳やくしゃみをした際、その空気に接触することで感染してしまうのです。

さらに、食べ物や食器、タオルの共有などでも感染するため、溶連菌感染症は家庭内感染しやすい病となっています。

溶連菌感染症が引き起こす合併症

溶連菌感染症で注意が必要なのは、症状が重い合併症を引き起こす可能性があることです。溶連菌が体内に入ると、体内で急激な免疫反応が起き、急性のアレルギー症状のような合併症を引き起こす場合があります。

溶連菌感染症になると、リウマチ熱になる場合があります。

溶連菌感染症の症状が収まってから2〜3週間経過後にリウマチ熱の症状は発症します。高熱と共に強い関節痛を伴うのがリウマチ熱の特徴で、発症者の約半数が心炎の症状を見せ、適切な治療を受けないと心臓の弁に機能障害を残してしまいます。

また、溶連菌感染症の合併症には急性腎炎もあります。

溶連菌の感染後に腎臓の機能が一時的に低下し、尿に様々な異常が表れます。血尿や蛋白尿が出たり、尿量が少なくなって身体に水分が溜まり、身体がむくんでしまうなどです。

さらに、アレルギー性紫斑病にかかる場合もあります。

アレルギー性紫斑病になると、手足に内出血のような紫斑が表れます。さらに、関節痛や筋肉痛、腹痛も伴います。アレルギー性紫斑病は安静にしていればおさまるものですが、まれに腎炎を伴って症状が長期化する場合もあります。

溶連菌感染症に似ている病気

溶連菌感染症の特徴は、高熱とのどの痛み、イチゴ舌、赤い発疹です。

これらの症状がよく似た病気に川崎病とりんご病があります。これらの病気は子どもがかかりやすい病気で混同しやすいのですが、細かな症状に違いがあります。

・川崎病
川崎病の主な症状には上記4項目の特徴の他に両目の充血があります。さらに、炎症によって冠動脈に異常が見られるのも川崎病の特徴です。

溶連菌感染症では目の充血は表れないため、目の充血の有無により溶連菌感染症と川崎病の区別はつけられます。

・りんご病
また、りんご病になると身体に発疹とかゆみを感じるようになりますが、溶連菌感染症ほどの高熱はでません。さらに、ほおが赤くなるのも特徴です。

高熱とほおの変化の有無で、溶連菌感染症とりんご病は区別することが可能となっています。

溶連菌感染症の治療法

溶連菌感染症の疑いがある場合には、喉の細菌検査が行われます。検査時間は5分〜10分程度で済み、綿棒を喉に入れて調べます。

溶連菌感染症の治療には抗生物質が使用されます。合併症がなければ、溶連菌感染症は早期に治療できる病気です。

治療にはペニシリン系の薬剤が投与され、ペニシリンにアレルギーがある場合にはエリスロマイシンという薬が投与されます。抗生物質の投与から2〜3日ほど症状は収まっていきます。また、喉の痛みや発熱を抑える薬が投与される場合もあります。

症状が重症でないかぎり、溶連菌感染症の治療で入院が求められることはありません。

溶連菌感染症の予防法

溶連菌については常在菌であるため、残念ながら予防接種によって予防することができません。

溶連菌感染症を予防するためには他の感染症と同様に、手洗いやうがいを徹底することで溶連菌が体内に入るのを防ぐ必要があります。また、身近に感染者が出た場合には感染を防ぐことが大切です。

飛沫感染を防ぐためにマスクを着用するように心がけ、食器やコップなどの共用も避ける必要があります。

大人も溶連菌感染症にかかるの?

溶連菌感染症は免疫力の弱い子どもが罹ることの多い病気です。子どもの感染が疑われる場合には、小児科で治療を受けることができます。

しかし、まれに大人も溶連菌感染症に感染する場合があります。特に、家庭内で我が子から感染する例が多くなっています。

大人に症状が表れた場合には内科を受診すれば治療が受けられます。また、喉の痛みがひどい場合には、耳鼻咽喉科を受診して治療を受けることも可能です。

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