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アトピー性皮膚炎の治療で使われる外用薬(塗り薬)

      2017/01/20

アトピー性皮膚炎の治療で使われる外用薬(塗り薬)

ステロイド薬

アトピー性皮膚炎の治療薬として広く知られるステロイド薬は、副作用のニュースなどで不安を感じる人もいらっしゃるようですが、適切に使えば効果の高い外用薬です。

やみくもにステロイド薬を怖がるのではなく、ステロイド薬の特性や使用上で気をつけたいことを知ることでアトピー性皮膚炎の治療に役立てましょう。

ステロイドとは元々副腎でつくられるホルモンで、ステロイド薬というのはそれを人工的に作った薬です。ステロイド薬を塗ると免疫反応を抑制し、炎症細胞の活性化を抑える働きがあるため、炎症を抑えることができるのです。

ステロイドの塗り薬にはその効き目の強さによって「最強」「とても強い」「強い」「弱め(ミディアム)」「弱い」という5段階があります。患者ごとの皮膚の状態や塗る部位にあわせて、適切な強さのステロイド薬が処方されます。

皮膚が薄い部位では吸収率が高いため、顔や首などの皮膚が薄い部分にはできるだけ弱い薬を用います。

●ステロイド薬を使う際のコツ
1、ステロイド薬を塗る際にはまず患部を清潔にします。これは原因因子を取り除くためです。

2、ステロイド薬を塗る際はすりこまずに、薄く上に乗せるように塗ります。

3、入浴やシャワーの後にステロイド薬を塗る場合は、先に保湿薬を塗るのも有用です。

●ステロイド薬の副作用
ステロイド薬の副作用がニュースなどで取り上げられた時期があったため、そのイメージを強く抱いている方も多いようです。

しかし、世界で50年以上使われてきたステロイド薬は、部位や症状にあわせて適切に治療することで副作用を最小限にする努力がなされてきた薬剤でもあります。

ステロイド薬には主に下記のような副作用がありますので、心配な方はご確認ください。

1:皮膚の萎縮(皮膚が薄くなる)
2:血管拡張
3:毛嚢(のう)炎

これらの症状は、特に顔に出やすいので顔へのステロイド薬の使用には注意を要します。出来るだけ弱いものを短期間の使用にとどめることが大切です。

また、次に紹介する免疫抑制外用薬が顔や首のアトピー性皮膚炎の治療に用いられることもあります。

ステロイド以外の免疫抑制外用薬

ステロイド以外の免疫抑制外用薬は、ステロイドとは作用機序の異なる薬です。

正常な細胞には作用せず、炎症が表れている壊れた細胞のみに反応して、過剰な免疫反応や炎症を抑えるため、肌を傷つけずに治療をすることが可能です。そのため、ステロイドで副作用が出やすい部位(皮膚が薄い顔や首など)に多く用いられます。

免疫抑制外用薬は、ステロイド薬に比べて吸収率が低いため皮膚の厚い部位ではステロイド薬よりも効き目が低いため、皮膚の薄い顔や首などの治療に向いています。

大人用と子ども用があり、皮膚の薄い子ども用の薬には濃度が薄い処方になっています。

元々、免疫抑制薬は臓器移植の現場で用いられてきた薬です。臓器移植の際に他人の臓器を異物として攻撃してしまう免疫反応を抑えることで、拒絶反応を抑え臓器移植の成功へ貢献した薬です。

免疫系の異常が原因であるアトピー性皮膚炎にこの免疫抑制薬が有効であると考えられ、外用薬として転用されました。そのため、ステロイド薬に比べると新しい薬といえます。

●免疫抑制外用薬の副作用
使用を開始した当初は薬を塗布した皮膚がヒリヒリしたり、熱く感じることがありますが徐々におさまっていきます。

免疫抑制外用薬は免疫を抑制するわけですから、皮膚がウイルスや細菌に感染しやすくなります。そのため毛嚢(のう)炎の発現率が上がるといわれています。

また比較的新しい薬のため、長期使用による副作用やリスクについては今後の課題となっています。

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