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気持ちいいからと言って関節をポキポキと鳴らすのはNGな理由

      2017/01/17

関節をポキポキ鳴らす

気づいたときに指の関節をポキポキと鳴らしている、肩こりのときや首がだるいときストレッチ代わりに関節を鳴らしているなど、やってみると気持ちいい関節を鳴らす行為ですが、実は体に悪いという説もあります。

それは本当なのでしょうか…。

関節を鳴らすと指が太くなるのは本当?

「関節を鳴らし続けると指が太くなる」、誰もが一度は聞いたことのある話ですが、これは本当なのでしょうか。結論から言えば、「本当です」。実は指を鳴らしたときには関節の中で非常に大きな力が発生しています。

それが指の関節を内部で破壊、もちろんそれですぐに日常生活に支障が出るようなことはありません。人間の体が、すぐにその場所を補修するからです。ただ、補修された部分は他に比べるとわずかに分厚くなっています。

指を鳴らし続けると、そこが破壊され、補修され、また破壊され、それが繰り返されることで少しずつ指の関節が太くなっていくのです。

関節がポキポキと音がするメカニズム

それでは「ポキポキ」と音がするとき、関節の中では何が起きているのでしょうか。関節が鳴るのは「キャビテーション」という現象です。

「キャビティ」と呼ばれる気泡が液体の中で弾ける瞬間には音が鳴ります。炭酸飲料などをコップに開けて耳を澄ませると「ピチピチ」という音が聞こえますが、それと似たような現象です。

関節には骨が当たらないように関節液という液体で満たされていますが、普段よりも大きく関節を動かした場合、関節の中に圧力が生まれ気泡が発生、それが限界を超えたときに気泡が弾けて音が鳴ります。

それが「ポキポキ」という音の正体です。そして、その泡が弾けて衝撃波が生まれます。それが指の関節を少しずつ破壊するのです。

関節を鳴らすのは身体に悪いの?

先ほど述べたように、ポキポキ音が鳴るときには衝撃波が生まれて関節を破壊しているのですから、身体にいいはずがありません。

と言っても一度音が鳴ったぐらいでも大した損傷ではなく、事実身体は痛んだ部分をすぐに補修してくれます。しかし、それが何百何千回と重なっていくと、その損傷は補修しきれないほど広がっていきます。

また、関節などの軟骨には血管や神経が存在しないため、どれほど損傷が進んでも人間はそれを痛みとして感知できません。そのため、損傷が関節から周囲に炎症として広がるまでその部分が悪化しているということに気づくことになります。

そして、関節を鳴らすことで恐ろしいのは関節の靭帯が伸びて緩んでしまうこと。最初はあまりならなかった関節が、やがてすぐに鳴るようになるのは靭帯が伸びてルーズな状態になり、気泡が生まれやすくなっているのです。

劣化した関節は治せるの?

一度変形した関節を元の状態に戻すことは残念ながら不可能です。一度太くなった指が戻らないように、破壊と補修を繰り返した関節は決して元の状態にはなりません。

ただ、それ以上の劣化を防ぐことはできます。具体的には関節を鳴らさないということにつきます。

でも、関節を鳴らすとスッキリすると考える人もいるかもしれません。確かに肩こりや首こりのとき、関節をポキポキ鳴らすと身体がほぐれるような気分になります。しかし、実は関節が鳴っているから身体がスッキリしているわけではなく、単にストレッチによって身体が快適な状態になっているだけです。

たまたまそうやって筋肉が伸縮しているときに「ポキポキ」と鳴ってしまった音を聞いて、脳が「音が鳴ると気持ちいい」という回路を作ってしまったのです。つまり、音を鳴らさなくても通常のストレッチを行うだけで、快適な状態は十分に作り出すことができます。

関節を鳴らす癖を直すには?

それでは関節をポキポキ鳴らす癖はどうやったら治るのでしょう。まず、「音が鳴ると気持ちいい」という脳の思い込みを改めることです。

音が鳴らないようにゆっくりとストレッチを行い、常に筋肉が柔軟な状態を保つようにしましょう。その上で「指を鳴らさない」と決めることです。

程度にもよりますが、1~2週間我慢するだけで関節の鳴りは起きなくなります。どうしても鳴らしたい場合は、指をマッサージするなど別の行為に置き換えてみてもいいでしょう。

最悪の場合、形成外科を受診するという方法もあります。重度の指鳴らし依存になっている患者に対して、指にギプスのようなものをはめて強制的に関節を鳴らす癖をやめさせるという治療方法もあります。

指だけでなく、首や肩の関節を鳴らしても一つもいいことはありません。それどころか最悪の場合、脊髄を損傷し日常生活が困難になる場合すらあります。そんなことにならないためにも、今すぐにでも関節を鳴らす癖は直したほうがいいでしょう。

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