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アレルギー性鼻炎から関連する恐れのある病気-「蓄膿症」

      2017/02/08

アレルギー性鼻炎から関連する恐れのある病気-「蓄膿症」

概要

花粉の時期やハウスダストなど様々なアレルゲンが原因で鼻詰まりやくしゃみなど不快な症状を経験されている方は多くいらっしゃいますが、中には蓄膿症も伴っている場合があります。

この蓄膿症は雑誌やテレビなどのメディアでもよく取り上げられるのでご存知の方も多いでしょうが、いくつか症状を判断するまでの基準が存在します。

蓄膿症の患者の方は息が出来ないほどの鼻づまりや、鼻の奥の不快感などが症状として現れますが、これだけではまだ蓄膿症と判断出来ません。

先程も挙げたような花粉症やその他のアレルギーと蓄膿症の大きな違いは炎症部分に溜まった膿と言えます。これら膿は副鼻腔と呼ばれる骨に囲まれた空洞部分に溜まり、重度になればなるほど量が増え不快な症状も深刻化します。

そして蓄膿症の患者の場合にはこうした炎症部分の膿が恒常的に溜まり、3ヶ月以上改善が見られない場合にいわゆる蓄膿症と診断が可能です。

初期段階では鼻づまりや鼻の奥の不快感など風邪やアレルギーとよく似た症状が出ますが、徐々に頭痛や口臭など日常生活に支障をきたすような症状が出てくることもあります。

さらに酷くなると顔の鈍痛や味覚障害などかなりの不快感を伴う病気でもあります。

症状

蓄膿症の初期段階は風邪や花粉症などと同じような鼻水や鼻詰まりなどが生じますが、徐々に蓄膿症特有の症状が現れ出します。

蓄膿症の初期から中期にかけては鼻詰まりが慢性化し鼻の粘膜が炎症を起こします。この状態では炎症が鼻茸と呼ばれる状態に陥り、鼻腔を塞いでしまうので呼吸時に多大な不快感となってしまいます。

そして徐々に膿が溜まっていくとともに鼻を少々かんだ程度では鼻水が取りきれないようになり、いつまでも鼻詰まりや鼻水の不快な症状が残ってしまいます。

その後副鼻腔に膿が溜まりだすと次第に顔面全体の鈍痛が生じ出します。これは溜まった膿が顔を圧迫するために生じる痛みですが、場合によっては虫歯でないのに歯が痛むなど直接的に鼻とは関係のないように思える箇所にまで痛みが広がります。

さらに蓄膿症の不快な症状として鼻汁の臭いが挙げられます。蓄膿症の患者によく見られる症状なのですが、溜まった膿の影響により鼻水や唾液が強烈な悪臭となってしまうことがあります。

そのため口臭など大きなコンプレックスとなり、日常生活を送る上でも非常に甚大な問題になります。

その他にも人によっては頭痛を伴う症状が現れたり、食べ物の味がわからないなど味覚障害も出てくることもあります。

原因

蓄膿症は副鼻腔と呼ばれる鼻の奥の空洞部分に膿が溜まってしまう病気ですが、その原因はひとつではなく、いくつかの要因が重なって発症する場合がほとんどです。

基本的には鼻の炎症が長引いた際に、炎症が副鼻腔にまで達し膿が溜まってしまうことが原因なので、炎症が起きる様々な症状が蓄膿症の間接的な原因であると言えます。

代表的なものとしては風邪などのウイルス性の病気に罹った際に炎症を起こし、それが長期化した場合に蓄膿症に繋がることが挙げられます。

さらに風邪の場合には直接風邪ウイルスが鼻腔を通って副鼻腔内に侵入すると、当然中で炎症を起こしてしまうので蓄膿症を悪化させる原因となってしまいます。

その他にも慢性化しやすい原因としてハウスダストや花粉症などのアレルゲンが挙げられます。これらは季節ごとや一年中など症状が長期化する傾向にあるので、炎症も恒常化し結果的に蓄膿症の大きな原因となってしまいます。

これらは後天的なものですが、中には先天的な個々人の特性が蓄膿症の原因となってしまうことがあります。

鼻中隔と呼ばれる鼻の左右を仕切っている板のような組織があるのですが、生まれつきや後天的にこれが左右どちらかに歪んでしまうと炎症を引き起こしやすくなるので、これも蓄膿症の大きな原因の一つになります。

診断

蓄膿症は様々な特有の症状がありますが、初期段階では風邪や花粉症などと同様の症状が出るため、自己診断は非常に難しいと言えます。

蓄膿症と疑わしい症状が出れば早期に通院することをおすすめしたいのですが、ここでは家庭で出来る簡単な診断方法について見て行きましょう。

まず風邪や花粉症と蓄膿症の決定的な違いとして鼻水の質の違いが挙げられます。花粉症や風邪の際の鼻水は水分を含み比較的さらさらとした水のようなものが多いのですが、蓄膿症の場合には黄色くどろっとした鼻水が出てきます。

さらに症状が進行すると緑色の鼻水が出ることもあるので、ここでまで蓄膿症が進めば一目瞭然で症状の診断が可能です。

こうした自宅での自己診断を経て、耳鼻科で正確な診断を行うと、まず鼻腔の炎症状態のチェックを行います。蓄膿症の患者の場合には鼻の通り道である鼻腔が炎症を起こして極端に道が狭くなっていることが多いので、内視鏡で検査を行います。

次に行われるのがレントゲン検査で、副鼻腔内の膿の溜まり具合を確認します。

通常副鼻腔は空洞なのでレントゲン写真では黒く映るのですが、膿が溜まっている場合には白い影が移ります。

これらの診断を経て蓄膿症と判断されますが、内視鏡の検査だけで済むことも多いので担当医に診断の方法について事前に詳しくお聞き下さい。

治療方法

蓄膿症は症状の程度が人によって大きく異なるので、個々人の進行度によって治療方針も大きく異なります。

比較的症状が軽度の場合には薬物治療で治ることが多いのですが、この際にはマクロライド系抗菌薬を使用し鼻の炎症を鎮めるということを行っていきます。

しかし、ステロイド系の薬剤と同じくマクロライド系抗菌薬は肝機能異常などの副作用が出ることがあるので、治療開始前と治療中には血液検査など慎重に行いながら治療を進めて行きます。

さらに軽度の場合の治療方法としては鼻腔内の洗浄で蓄膿症の治療を行う事も多いですが、これは先程の薬物治療が行えない場合などに用いられます。

これらの治療では治せない蓄膿症の症状では手術療法が選択されます。

以前は蓄膿症の手術と言えば歯茎の裏から副鼻腔の粘膜をすべて取り除くというかなり大掛かりなもので、恐怖心を抱いている方も多いのですが、最近では内視鏡下鼻内副鼻腔手術と呼ばれる患者負担の少ない手術が一般的になりました。

これは副鼻腔に換気口のような穴を空け、その後薬物治療と併用して治していくというものですが、場合によっては日帰りでの手術も可能なので、身体的負担や時間的負担ともに従来よりもかなり優れた手法になっています。

対応策

蓄膿症はひとつの原因ではなく様々なアレルゲンや個々人の体質に影響されますが、基本的には鼻の炎症が引き起こされるので、いくつかの対応策は存在します。

鼻の炎症の原因となるのは、ハウスダストや花粉など様々なものがありますが、通常のアレルギー対策と同じく免疫力をつけるような食習慣が大きな対応策になります。

過度な暴飲暴食はもちろん、決まった時間に食べるなど規則正しい食生活を心がけるだけで身体の免疫力は大きく違ってくるので、日々のライフスタイルを見直すことからスタートすることが重要です。

またハウスダストやホコリなど自宅の環境が原因となることも多いので、こまめな掃除や高精度フィルターの空気清浄機を導入するなど、環境改善も大きな対策となります。

これはその他のアレルギーや花粉症対策と同じになりますが、蓄膿症の予防の場合にもとにかくアレルゲンを吸引しないということが重要になるので、自宅や職場など見直せる環境はとことん見なおして日常生活を改善するという姿勢が大事になります。

このように蓄膿症の対応策は地道なものが多いですが、食生活の改善や自宅の環境改善などすぐに出来ることがたくさんあります。ぜひ症状を慢性化させないためにも、これらの改善努力を行ってみてください。

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